いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

数学

四元数(しげんすう、クオータニオン)を使ってみる(1)

とにかく人間は忘れる動物です。プログラミングでは顕著です。コンピュータのブログラムは知恵を絞って時間をかけて、がんばって書くのですが数日で細かいことはきれいに忘れてしまいます。数ヶ月経っても何となくは憶えているので、そこがタチの悪いところ…

ハノイの塔

「バラモンの塔」とも言うそうです。n枚の大きさが違うメダルがあります。図のように大きいメダルの上に小さいメダルが重ねられています。このメダルの塔を、今あるAからCへ移します。その際には ①1回に動かせるのはメダル1枚 ②小さなメダルの上に大きなメ…

a,bが互いに素ならax+by=1は整数解を持つ

次の定理を証明しましょう。なかなか面白い証明です。なお、これはすでに別の証明ですがブログで取り上げています。 www.omoshiro-suugaku.com -------------- (a,b)=1(a,bは互いに素)のとき、ax+by=1は整数解x,yをもつ。…

有理数を連分数表示する

以前、ユークリッドの互除法について書きました。 www.omoshiro-suugaku.com この記事の中の例を使います。記事では36,25に対して互除法を実行しています。 これを次のように分数の式変形で表します。 割り算をして余りを求めて、の繰り返しなので、やって…

数学的帰納法ってどんなもの?

次の不等式を示しましょう。 ただし、なぜか であることは分かっているとします。この式の両辺に1/√10 を加えると が得られます。ここで、もしも を証明できれば、(2)と(3)を組み合わせて となりますから、一番左の辺と一番右の辺を見て(1)が言え…

(x+y,xy)の存在範囲を考える

半径1の内部に点(x,y)があります。u=x+y、v=xyとおくとき、点(u,v)の存在する範囲を求めましょう。 よくある問題ですが、うーん、どうもイマイチ不安な解答を見かけます。 (x,y)は原点中心、半径1の円の内部にあるので が成立します…

偏差値に最大値、最小値はあるのか

をn個のデータとします。例えば1クラス分の数学の試験の得点です。平均をm、標準偏差をσとしましょう。このとき得点をxとして、 で定義されるdをxの偏差値と言います。入試でなどでよく使われますよね。普通、偏差値dは25~75くらいの値をとることにな…

{20m+16n|m, nは整数}={12r+8s|r, sは整数}を証明する

A={20m+16n|m,nは整数}、B={12r+8s|r,sは整数}とします。このときA=Bが成立します。これを示しましょう。 例えば36はAにもBにも属します。36=20・1+15・1、また36=12・3+8・0だからです。ある数が集合Aに属するかどうかはそ…

グラム・シュミットの直交化法を分かりやすく説明する

線形独立(1次独立)な3個のベクトルをa,b,cとします。これらから直交する3個のベクトルを求めます。今回紹介するのはグラム・シュミットの直交化法というものです。説明は3次元空間でしますが4次元以上でも成立する方法です。 まず準備。ベクトルxと…

「1/12公式」を証明する

「1/6公式」というのがあるそうですね。少し前に記事で紹介した のことだそうです。 www.omoshiro-suugaku.com 「1/6公式」って言うんだ……。昔はそんな名前はついていなかったと思います。まあ知っていた方が便利だから名前もあった方がいいでしょう……。こ…

誰も自分のプレゼントを受け取らない確率 第3回!!

集合Aはaさんが自分のプレゼントを受け取らない配り方全体の集合でした。n人いたら、誰かが自分のプレゼントを受け取る場合の数は次の式で得られる、と前回までに書きました。 www.omoshiro-suugaku.com www.omoshiro-suugaku.com n=3 までは示してあり…

n人が誰も自分のプレゼントを受け取らない確率はn→∞とするとどうなるか?

3人がそれぞれプレゼントを持って集まりました。3個のプレゼントを目をつぶってでたらめに混ぜ、3人に配り直します。自分の持ってきたプレゼントが自分に配られることもあります。前回、誰も自分の持ってきたプレゼントを受け取らない確率を求めたのでした。…

3人が持ち寄ったプレゼントを配り直したとき、自分のものを受け取る確率は?

3人がそれぞれプレゼントを持って集まりました。3個のプレゼントを目をつぶってでたらめに混ぜ、3人に配り直します。自分の持ってきたプレゼントが自分に配られることもあります。で、問題です。誰も自分の持ってきたプレゼントを受け取らない確率を求めてみ…

軌跡の問題を1題

mが任意の実数値をとって変わるとき、2直線 mxーy=0,x+my-2m-2=0 の交点が描く軌跡を求めます。 1本目はmにかかわらず原点を通ります。2本目は m(y-2)=ーx+2 と変形できるのでmに関わらず(2,2)を通ります。この2本の法線ベクトルはそ…

これでよいのか、線形計画法の問題の解答

線形計画法の最も基本的な問題が数学Ⅱに出てきます。次のような問題を考えましょう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 点(x,y)が次の連立不等式 x+3y≦9, 2x+y≦8, x,y≧0 を満たす領域を動くとき、x+yの最大値を求めなさい。 ーーーー…

放物線とx軸で囲まれた図形の面積の公式

積分の問題をもうひとつ。 です。特に難しいというわけではありません。前回と同じような方法で示してみます。 この積分は上の、左側の図の斜線部の面積の符号を変えたものです。このグラフを左へαだけ平行移動しましょう。上の、右側の図のようになります。…

曲線と接線が囲む図形の面積の計算法

たまには積分の問題を。次を考えてみます。 上の図のような図形の面積です。難しい、とかではありません。導関数は です。後で使います。接線と曲線の共有点を求めましょう。 これで共有点のx座標が分かりました。一番上の図にはすでに書き入れてあります。…

電話でコイン投げの賭けをする

電話で2人がコイン投げの賭けをやります。A君、B君としましょう。2人で1万円を賭けてコイン投げをやっているのです。A君が表、B君が裏に賭けました。A君がコインを投げて、表が出ました。A君は自分が勝ったことをB君に話しますが、B君は信用してくれません…

採点基準を決めるのは大変です……

採点基準を決めるのは結構大変……といった話を前、書きました。 www.omoshiro-suugaku.com たいていの人は自分が正しいと思っているわけで(多分……)、大きな声の議論になったりすることもあります。「これを言うとおしまいだな……」なんて思えば言えませんし…

「勉強しないならば怒られる」の対偶は何か

割と有名な話らしいです。ぼくは石谷茂先生の本で読んだ記憶があります。面白いので紹介しましょう。 「勉強しないならば怒られる」は「pならばq」の形で、条件文です。これ自体は真だと考えられます。……というか、そう考えておきましょう。もとの条件文と…

高校生の皆さん、こうして勉強してください!

マジックが趣味です。ずいぶん前ですが、職場にマジック好きの人がいて、一時期は一緒に研修会を月に1,2回くらいやっていました。空前のマジックブームとも重なり、番組の内容について話したり、新しいマジックやDVDなど情報のやりとりをしたり、練習したテ…

掛谷の問題を紹介します

定幅図形(ていふくずけい)というのがあります。平行な2直線で挟むと、常に2直線の間隔が一定になる図形です。円はもちろん定幅図形、その他で分かりやすいのは「ルーローの3角形」と呼ばれるものです。図の△ABCは正3角形です。Aを中心に半径rで弧…

1/√2 は分母を有理化しないといけないのか

ぼくたちは中学校で「1/√2」は「1/√2=√2/2」と、分母の有理化をしなければいけない、とたたき込まれています。今でもそうらしいです。生徒に「分母の有理化をしないと気持ちの悪い人、手をあげて」と言うと半分くらいは上がります。でもどうして有理化し…

2円の交点を通る直線を求めるときの注意

次の2つの円の2交点を通る直線を求めましょう。 単純に引き算して整理すればx+y=2となりますので、これが答えの候補です。どうしてこんな方法が成立するのか。 ①、②の交点を(p,q)とします。すると次が成立します。 さっきと同じ計算でp+q=2を得…

ニュートン法で方程式の解を求める

ニュートン法は、グラフの接線を利用して方程式の解の近似値を求める、効率のよい方法です。これについては前の記事があります。 www.omoshiro-suugaku.com このときは具体的にプログラムを書いて解を求めて……とはやりませんでした。今回は実験してみましょ…

2分法で方程式の解の近似値を求める

2分法を使って方程式の近似解を求めてみましょう。ロジックは単純だけれど、効率的に解を計算できます。 水色の線はy=f(x)のグラフです。グラフとx軸(左右に延びている直線)の交点の目盛りが方程式f(x)=0 の解なのでした。まず、f(p)<0、f(q)…

落ち穂拾い(1)「4≧x」と書いていいか、『バーテンダー』紹介、カメラの焦点距離について

記事を1本書くには短いけれど書いておきたいテーマをまとめます。 ①びっくりしました。「4≧xと書いてはダメ。x≦4が正しい」とある先生が言っていたとか。分からないわけではありません。「4≧x」だと「4はx以上である」なので、まあ「4について説明してい…

円を用いたベン図では集合が4個以上のときにうまく表せない

ベン図については前の記事があります。4個以上の集合をベン図で表すのは、3個までのときのようにカンではうまくいきません。どうしたらよいのか、その方法をまとめたのでした。 www.omoshiro-suugaku.com この記事で示したのは「4個以上の集合では、こうすれ…

背理法の証明でこれをやってはいけません(2)

前、同じテーマで書きました。 www.omoshiro-suugaku.com 今回は実際の問題と解答の間違いを取り上げましょう。ある問題集に載っていました。「mn(積)が奇数ならばm,nは奇数であることを示せ」という問題です。背理法で証明します。これ自体は特に難…

勾配降下法とは何か、分かりやすく説明します(2)今回は2変数関数!

今回は次の2変数の関数で勾配降下法を試してみましょう。 の最小値を求めます。前回は1変数の関数でしたので普通の微分係数を求めました。2変数だと、「xで微分する」「yで微分する」という操作が必要です。偏導関数と言うのでした。プログラムの gx(x, y)…