いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

数学

勾配の接線線積分についてちょっと

物理を勉強中です。とりあえず力学をしっかりやって、解析力学、量子力学と進めるつもりでいます。 数学はもちろんたくさん出てきます。しかし、仕方がないのですが、「これ、いいのかな?」という議論が少なくありません。それなりの説明で一応納得しておき…

赤道上には海抜高度が等しい真向かいの点のペアがある

赤道上の各点で海抜高度を考えましょう。ある場所は0m、別のある場所は120m、また別の場所は-30mとかです。さて、問題です。このとき、ある点とその真向かいの点(地球の真裏にある点)で、高度が等しくなる、そんな点のペアがあることを証明して下さい…

自然対数の底 e は無理数であることの証明

自然対数の底を e とすると、前回のマクローリン展開によれば なのでした。xはどんな値でも収束です。x=1とおいてみると です。これは実は無理数です。証明しましょう。この証明は何回か紹介している数学ワンポイント双書の『テイラー展開』(渡部隆一197…

マクローリン展開できるための条件

マクローリン展開というのがあります。高校生の頃、 というのを見て衝撃を受けました。関数によっては(というか、大抵は)値を求めるのは難しい。指数関数も三角関数もそうです。しかし、マクローリン展開を使えば(関数電卓ではない、普通の)電卓で計算で…

無限小数を100倍するには小数点を2桁動かせばよいのか

例えば…… 123.45454545……×100 = 12345.454545…… と誰でもやりますよね。でも、中学校の頃からこうやっているからこれで正しい、と思い込んでいるのでは? 本当にいいんですか、これで……? 次は項の値が0~9の整数である数列です。 この数列に対し、次のよう…

Pythonで円周率を小数第100位まで求める(3)

今度は引き算を試してみます。関数 minus() を書きました。繰り下がりは、あれば cf = 1とし、なければ cf = 0 で処理します。各桁ごとに1桁の数の引き算をし、結果が負になったら繰り下がりありとして引き算の結果には10を加えます。これを繰り返します。 i…

Pythonで円周率を小数第100位まで求める(2)

まずリスト同士の足し算の関数を作ります。5831.6591 + 6019.4723 を計算します。リストAUに5831.6591の整数部分を、ADに小数部分を入れます。同様にBU、BDにも値をセットし、plus(AU, AD, BU, BD, CU, CD)をコールするとCU, CDに計算結果が入ります。Uはup…

Pythonで円周率を小数第100位まで求める(1)

円周率を試しに計算してみることにしました。今はPythonをよく使っているので、Pythonで。何回かに分けてやってみます。世の中には50兆桁まで計算した人がいるそうです(ウィキペディア)!! 頑張ったなあ……。でも、ここでは計算の理屈を整理し、実験をやっ…

全微分可能とは何か

空間内に平行四辺形ABCDがあります。座標を見ると分かりますが、直線ABは平面y=y0(zx平面と平行)上にあり、直線ADは平面x=x0(yz平面と平行)上にあります。ここでm1は直線ABのzx平面内での傾き、m2は直線ADのyz平面内での傾きで…

全微分について考えるための平面の方程式

平面の方程式について考えましょう。下の図の平面のベクトル方程式は次のように書けます。Oは位置ベクトルの原点です。 p = a + tu + sv 点Pの位置ベクトルはt,sをうまく決めてやれば右辺のように書ける、ということですね。 x、y、z軸を考えましょ…

運動エネルギーを表す式を求める

質量mの物体が速度vで運動しているときの運動エネルギーを求めます。平面で考えますが、空間でも同様です。 としましょう。x軸方向、y軸方向の運動方程式です。それぞれの両辺に をかけて辺々加えると よって ここで、 の両辺をtで微分して よって これ…

異なる分母の既約分数の和は整数にならない

異なる分母の既約分数の和は整数になりません。これを示しましょう。3/2+10/3、1/3+5/8など、何となく明らかっぽい気もしますが、分かりませんよね。 和を考えましょう。通分して、 を得ます。もとの2つの分数はどちらも規約なのですからm,nは互い…

バスで起こった不思議な話……

通勤先の最寄り駅から学校まで、バスを使っていたことがあります。ある朝のこと。生徒はあまり使わないのですが、その日はたまたま女生徒が7,8人乗っていました。早い時刻ですし、しかも女子だし、まあ多分きっちりした真面目な生徒でしょう。学校に一番近…

ハッシュ値を試す

ハッシュ値について前、簡単に説明しました。 www.omoshiro-suugaku.com 「このデータは誰か改ざんしていないだろうか?」という疑問に対して、ハッシュ関数が答えてくれます。ハッシュ関数はチェックサムのようなものです。チェックサムとは、データ(数値…

第2回 2クラスで実施した試験の平均点に差があったら実力は違うと考えてよいのか?

前、平均点に差があれば実力に差があると考えてよいのか、考えました。そこでは等分散を仮定できない場合について書きました。 www.omoshiro-suugaku.com そして、分散が等しいと考えてよいのかどうか検定する方法もまとめました。 www.omoshiro-suugaku.com…

等分散の検定

1組、2組の数学の試験の点です。1列目が1組、2列目が2組です。 分散が等しいと言っていいかどうか、調べてみます。ネットを見ても記事によってあちこち違いがあったり、本も書き方が色々、Excelのデータ分析ツールの等分散の検定もパラメータの厳格な意味が…

四元数(しげんすう、クオータニオン)を使ってみる(5)

せっかく四元数が使えるようになったので、いくつか実験しておきます。高校では今は複素数が表す図形などについて少し勉強するようになっていますが、前は行列をやっていました。ぼくも行列を習いました。数学BとかCとかいろんな科目の間をいろんな単元が…

四元数(しげんすう、クオータニオン)を使ってみる(4)

前回までに四元数を使って空間の点を回転する方法について調べました。再度載せておきます。 試してみましょう……と言いたいのですが、手作業だと絶望的な気分になります。4項の和×3項の和×4項の和 で、勘弁です。Pythonで計算できるみたいなので、調べてやっ…

四元数(しげんすう、クオータニオン)を使ってみる(3)

平面α、βがあります。ベクトルrをαに関して対称移動したものをr’、それをβに関して対称移動したものをr’’とします。 またα、βの間の角はθ/2です。従って2本の法線ベクトルのなす角もθ/2です。よってr、r’’のなす角はθです。 とにかく急いでまとめてお…

四元数(しげんすう、クオータニオン)を使ってみる(2)

平面αを考えます。nはαの単位法線ベクトルです。このとき、rをαに関して対称移動して得られるベクトルr’を求めます。実はこれが四元数につながります。 前話題にしたように、rのnへの正射影ベクトルは(n・r)nで得られるのでした。なお「・」は内積…

四元数(しげんすう、クオータニオン)を使ってみる(1)

とにかく人間は忘れる動物です。プログラミングでは顕著です。コンピュータのブログラムは知恵を絞って時間をかけて、がんばって書くのですが数日で細かいことはきれいに忘れてしまいます。数ヶ月経っても何となくは憶えているので、そこがタチの悪いところ…

ハノイの塔

「バラモンの塔」とも言うそうです。n枚の大きさが違うメダルがあります。図のように大きいメダルの上に小さいメダルが重ねられています。このメダルの塔を、今あるAからCへ移します。その際には ①1回に動かせるのはメダル1枚 ②小さなメダルの上に大きなメ…

a,bが互いに素ならax+by=1は整数解を持つ

次の定理を証明しましょう。なかなか面白い証明です。なお、これはすでに別の証明ですがブログで取り上げています。 www.omoshiro-suugaku.com -------------- (a,b)=1(a,bは互いに素)のとき、ax+by=1は整数解x,yをもつ。…

有理数を連分数表示する

以前、ユークリッドの互除法について書きました。 www.omoshiro-suugaku.com この記事の中の例を使います。記事では36,25に対して互除法を実行しています。 これを次のように分数の式変形で表します。 割り算をして余りを求めて、の繰り返しなので、やって…

数学的帰納法ってどんなもの?

次の不等式を示しましょう。 ただし、なぜか であることは分かっているとします。この式の両辺に1/√10 を加えると が得られます。ここで、もしも を証明できれば、(2)と(3)を組み合わせて となりますから、一番左の辺と一番右の辺を見て(1)が言え…

(x+y,xy)の存在範囲を考える

半径1の内部に点(x,y)があります。u=x+y、v=xyとおくとき、点(u,v)の存在する範囲を求めましょう。 よくある問題ですが、うーん、どうもイマイチ不安な解答を見かけます。 (x,y)は原点中心、半径1の円の内部にあるので が成立します…

偏差値に最大値、最小値はあるのか

をn個のデータとします。例えば1クラス分の数学の試験の得点です。平均をm、標準偏差をσとしましょう。このとき得点をxとして、 で定義されるdをxの偏差値と言います。入試でなどでよく使われますよね。普通、偏差値dは25~75くらいの値をとることにな…

{20m+16n|m, nは整数}={12r+8s|r, sは整数}を証明する

A={20m+16n|m,nは整数}、B={12r+8s|r,sは整数}とします。このときA=Bが成立します。これを示しましょう。 例えば36はAにもBにも属します。36=20・1+15・1、また36=12・3+8・0だからです。ある数が集合Aに属するかどうかはそ…

グラム・シュミットの直交化法を分かりやすく説明する

線形独立(1次独立)な3個のベクトルをa,b,cとします。これらから直交する3個のベクトルを求めます。今回紹介するのはグラム・シュミットの直交化法というものです。説明は3次元空間でしますが4次元以上でも成立する方法です。 まず準備。ベクトルxと…

「1/12公式」を証明する

「1/6公式」というのがあるそうですね。少し前に記事で紹介した のことだそうです。 www.omoshiro-suugaku.com 「1/6公式」って言うんだ……。昔はそんな名前はついていなかったと思います。まあ知っていた方が便利だから名前もあった方がいいでしょう……。こ…