いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

訂正版 球の体積を微分すると表面積に、円の面積を微分する円周になるのはなぜか?

 ブログの内容に関する問い合わせをいただきました。次の記事に誤りがあるとのことでした。

www.omoshiro-suugaku.com

 見てみると、面積を求める式として体積を求める式を書いているなど間違いが。ご指摘、ありがとうございます。次の通り訂正します。

-------------------

 半径rの円の面積をで微分すると円周の長さになります。球の体積をrで微分すると球の表面積になります。生徒に話すと一様に「えっ!?」と驚いてくれるところです。どうしてこうなるのか、説明しましょう。

f:id:Inuosann:20200521182906p:plain

f:id:Inuosann:20200521184716p:plain

 図で、半径に沿ってr~r+Δrの部分の同心円を考えます。幅 Δrのドーナツ型です。この部分の面積は近似的に

です。従って、量の求め方の原理によれば半径Rの円の面積Sは次の式で与えられます。

これが理由なのです。「円周を積分すると面積になる」ということが分かると思います。

 体積の方も同様です。球をタマネギみたいに考え、幅Δrの薄皮を積分すると全体が求まる、という式から分かります。

 

 こうして量の求め方の原理、微小量Δxを使って議論するって面白いです。いろいろなことがどんどん分かる。微分方程式を立てるときにも微小量を考えたりします。

------------------------------

 もとの記事も一応残し、最初にこの記事へのリンクを追加しておきました。お気づきの点があればお教えいただけると助かります。