2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧
『アラビアンナイト』(西尾哲夫2013NHK出版)の紹介です。 『アラビアンナイト』 2013年11月 (100分 de 名著) 作者: 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2013/10/25 メディア: ムック 『アラビアンナイト』、またの名を『千一夜物語』。日本では『千夜一夜物…
以前、変数が2つのときのラグランジュの未定乗数法について書きました。www.omoshiro-suugaku.comwww.omoshiro-suugaku.com 今回は変数が3つのときの話です。 制約条件 g(x, y, z) = 0 ……①(図の例では球) , h(x, y, z) = 0 ……②(図の例では平面) のもとで…
ベクトルの転置(転置行列。ベクトルも行列の一種です)は次のように定義されます。成分は3個にしましたが、何個でも同様です。 さて、今ベクトル a, b, c が次のようであるとしましょう。 このとき を次の2通りの方法で計算してみましょう。 どちらも結果は…
ぼくは専門は数学ですが、物理、工学なども好きで本もよく読んでいます。そこで、その辺の勉強法を書いてみます。 ①書くことをバカにしない特に抽象的な話などでは、分かっているつもりが実はまったく分かっていなかった、ということがたくさんあります。理…
『100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影』 (春日真人2011新潮文庫) を紹介します。100年にわたる天才数学者たちの攻撃にもビクともしなかったポアンカレ予想が2003年、ロシアの数学者ペレルマンによって解決されました。この本はポアンカレ予想の…
この記事に直接関連した内容の書籍をブログ管理人が出版しました。記事をリファインして、極力詳しく解説しています。見ていただけるとうれしいです(2022年5月15日(日))。↓Python基本サウンドプログラミング~周波数分析,高速フーリエ変換(FFT)入門~作者…
この記事に直接関連した内容の書籍をブログ管理人が出版しました。記事をリファインして、極力詳しく解説しています。見ていただけるとうれしいです(2022年5月15日(日))。↓Python基本サウンドプログラミング~周波数分析,高速フーリエ変換(FFT)入門~作者…
『新・地震の話』(坪井 忠二1967岩波新書)を昔、読みました。大学の講義で面白い話があり、そこで紹介されていたのです。地震のマグニチュード(規模)の最大値は9くらいだそうです。確かに、「マグニチュード28」とかは聞いたことがありません。なぜなので…
前回もそうですが、「’」(ダッシュ)付きの記号はx’y’系で観測される位置、速さ、加速度に付けています。気をつけましょう。さて、 なのでした。ここで、左辺はx’y’系で観測される加速度、右辺の第1項はxy系で測った加速度をx’y’系で測ったもので…
コリオリの力が物理の本に出てくるたびに「あれ? どういうやつだったっけ?」と参考書をひっくり返しているので、短くまとめておこうと思います。コリオリの力は高校の物理では出てきません。せいぜい名前くらいでしょう。「台風の何かと関係ありそうだ」く…
ぼくは高校生のとき、数学よりも物理の方が得意でした。使っていた参考書は『親切な物理』(渡辺久夫2003復刊ドットコム)。当時の表紙のものはもうないし、写真は今買えるものです。著者は亡くなっていていったん絶版になりましたが、復刊ドットコム(会社…
『3次元ビジョン』(徐剛、辻三郎1998共立出版)を紹介します。まえがきには「画像と3次元世界との幾何関係およびそれを利用した3次元世界の復元を中心に記述したものである」とあります。目次は以下の通り。 1章 序論2章 画像、カメラと射影3章 特徴抽出4章…
今回は肩の凝らない話を。ぼくは数学が専門ですが、物理・工学・天文学も大好きです。一番のきっかけは中学~高校で読んだ本です。今も毎月何冊かずつ出ていますが、講談社のブルーバックスなど、本当によく読んだものです。『四次元の世界』、『不確定性原…
ラグランジュの未定乗数法の第2回です。第1回は大分前、手順だけを説明しました。今回は理屈を解説します。条件 g(x, y) = 0 のもとで、z=f(x, y) の極値を求めます。図の細い線(f(x, y) = C1 など)は z = f(x, y) の等高線です。例えば f(x, y) = C1 は…
音楽やその他の音が鳴っているとき、大きな音なら媒質(音を伝える媒体。空気や水など)は大きく、小さな音なら小さく揺れているはずです。wavファイルに記録するデータはそれをある程度反映しているのでしょう。媒質が変位していないならデータは0、変位し…
音階の話です。音の高さを少しずつ変えて音階ができあがります。音の周波数を少しずつ増やしてだんだん高くなるようにするのです。ラの音を440Hzとしましょう。まずラの音を鳴らすwavファイルを作ってみます。コードを載せておきますが、作り方は前にブログ…
RAS暗号とは何か(1)の続きです。RSA暗号の原理を説明します。なお、以下の説明で出てくる [a,b] はa,bの最小公倍数、(a,b)はa,bの最大公約数を表します。 ここまでで暗号化できました。平文mから暗号文cを作ったのです。次に復号化です。…
内積とは何でしょうか。高校では a・b=|a||b|cosθ で2本のベクトルの内積を定義します(θは2本のベクトルのなす角。ここではベクトルを高校流の矢印付きの文字でなく、太字で表しています)。テキストにはそう書いてあるだけですから、先生も「これを内…
皆さんは「共役複素数」の「共役」をどう読みますか? 「きょうやく」か「きょうえき」か。前、近くの人に聞いたら結構「きょうえき」の割合が多かったような……。まあどっち道conjugateの訳ですし、数学の用語なのですから意味が正確に伝わればよいのだとは…
1冊目に続き、『引き抜き屋(2)鹿子小穂の帰還』(雫井脩介2019PHP文芸文庫)を読みました。 引き抜き屋(2) 鹿子小穂の帰還 (PHP文芸文庫) 作者:雫井 脩介 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2019/11/09 メディア: 文庫 いやー、面白かったです。(1)も(2…
ここまでで確認した事実を組み合わせて、wavファイルのノイズを消す実験をしてみましょう。まず、以下のコードでノイズ入りのwavファイルを作ります。wavファイルの作り方は過去の記事を参照してください。 www.omoshiro-suugaku.com #=====================…
何回かでRSA暗号の原理を解説します。RSA暗号の歴史は結構古く、1977年に数学者リベスト、シャミア、エーデルマンによって発表されました。頭文字を取って「RSA暗号」と呼ばれます。原理は高校数学の範囲は少し超えるくらいで、単純と言えます。しかし暗…
この記事に直接関連した内容の書籍をブログ管理人が出版しました。記事をリファインして、極力詳しく解説しています。見ていただけるとうれしいです(2022年5月15日(日))。↓Python基本サウンドプログラミング~周波数分析,高速フーリエ変換(FFT)入門~作者…
今この瞬間、飛んでいる飛行機は何機あるのでしょうか。あるいは、飛行機は今、全機着陸できるのでしょうか。この手の疑問、「分かりっこない」とか「分かっても何にもならない」とか切り捨てることは簡単です。しかしそういうことを言う人って、余裕がない…
『文豪たちの怪しい宴』(鯨統一郎2019創元推理文庫)を紹介します。正月休みで少し余裕ができたので、文庫本を3冊ばかり買ってきました。同じ著者の『邪馬台国はどこですか?』も面白かったけれどこちらもよかったです。 www.omoshiro-suugaku.com 前は歴史…
微分、積分の面白い本を紹介しましょう。『微分のひ・み・つ』、『積分のい・ず・み』(黒田俊郎1977三省堂数学バイパス)です。中学2,3年にでもなればもう分かるように書かれた高校数学の本です。「中学生にも分かる」からと言って、決してレベルが低いわ…
明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 当ブログへ訪問いただいた皆様、ありがとうございました! 今年もがんばります! 新しい年の目標: 時間に余裕ができそうです。今まで勉強したくてもなかなかできなかったことを頑張って…