いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

高校でツーブロックを許可して大丈夫なのか?

ことによると自分が間違えているのかも……と思うこともありますが、校則について「簡単に緩めるとまずいケースがあるかも」ということを書きました。 www.omoshiro-suugaku.com 次はツーブロック。ここのところ「許可すべき」という議論が盛んです。教育関係…

共通テスト数学ⅡBの自転車の問題。やめた方がいいでしょう……

受験生の皆さん、お疲れ様でした。まだ先がありますが、とりあえず共通テストは終わり。しかし、ネットで評判を見るとⅡBの、特に自転車の問題がいろいろ言われているようですね。本文を載せたいところですが著作権でまずいでしょうから、まだ見ていない人は…

生徒にlog(-1)の話をしてみる

高校では真数(log x の x の部分)は正、ということになっています。 で log を定義しており、xにどんな実数を入れてもy>0であって、だから真数>0なのでした。 大学へ行くと次のオイラーの公式を習います。 i は虚数単位です。θ=π+2nπ(nは整数)を…

書籍『複素数とその関数』紹介。どうして複素数が高校の数学から消えたり現れたりする?

このシリーズ、結構古いのですが分かりやすく書いたものが多く、よく読んでいます。今回は複素関数論の本です。 複素数とその関数 (数学ワンポイント双書 33) 作者:酒井 孝一 共立出版 Amazon 「序言」には高校数学から複素数が消え、大学での複素関数論の講…

謹賀新年 2022年

明けましておめでとうございます。 昨年、当ブログへ訪問いただいた皆様、ありがとうございました! 今年もがんばります! 新しい年の目標: ①物理に使う数学を勉強 ②サウンド関係のプログラミング(イコライザあたりまで)をまとめる ③本を読む!! ……とい…

互いに素な2数に互除法を実行すると、最後に余りが1になる

www.omoshiro-suugaku.com ↑この記事の中で、「互いに素な2数に互除法を実行すると、最後に余りが1になる」という事実を使っています。一応、理屈を明らかにしておきましょう。 記事では互いに素な2数a,bに対して互除法を実行して次のようになったとして…

コイルの起電力の向きの決め方について

前、コンデンサを含む回路の過渡現象で流れる電流の向きの決め方について書きました。どうもこの辺を勉強する人で悩んでいる人は少なそうです。テキストもあまり触れていません。でも、ぼくは勉強し始めの頃さんざん迷いました。困っている人もいるかも。す…

ベクトル解析、電磁気学……

ここ2ヶ月くらい、結構集中して勉強しています。まずベクトル解析(ベクトルの微分積分)。テキストはマセマです。 ベクトル解析キャンパス・ゼミ 改訂6 作者:馬場敬之 マセマ出版社 Amazon 演習 ベクトル解析キャンパス・ゼミ 作者:馬場 敬之 マセマ出版社 …

ゲーム作りで辛かったこと

7月にAndroid スマホ用のシューティングゲーム作りを終わらせました。通して考えると特にキツかったことがあります。2つあるんですが、どちらもキツかった原因は同じです。 ①広告の組み込み・表示 せっかくゲームを公開するなら、収入につながった方がうれし…

定期試験の採点が少しラクになる解答用紙の作り方

定期試験はどこの学校でもその科目の担当者が作るでしょう。マーク試験でもなければ採点は楽ではありません。今回は採点の時のストレスを少し減らす、そういう解答用紙の作り方の紹介です。 問題用紙には各問題の配点が書いてあったり、なかったりします。ぼ…

マーク試験では実力を正確に測れず、記述試験なら測れるのか

高校は期末試験の時期ですね。学校によるのでしょうが、カードリーダーを置いてあるところも多く、時間の節約になりますからマークの試験は少なくないと思います。勤めている学校では今回、マーク試験の予定でした。しかし事情があって試験範囲がかなり狭く…

∇Fの図形的な意味を説明します

平面スカラー場を f(x, y) とします。つまり平面の各点に数値 f(x, y) が対応している、ということです。何のことはない、要するに z = f(x, y) という空間内の曲面があり、平面上の各点で高さ z が決まっていると思えばよいのです。実用では z は温度であっ…

心理学って面白い?

大学には教職科目(教員免許を取るのに必要な科目)というのがあります。免許が欲しい人は教科に応じたものを勉強しなければなりません。中には面白いものもあります。教科教育法みたいな科目では、いかにも面白そうな(授業でも使えそう)数学の問題を教え…

『『名探偵ポワロ』完全ガイド』紹介

これまた凄い本です。 『名探偵ポワロ』完全ガイド (星海社新書) 作者:久我 真樹 星海社 Amazon 1990年代から放送されていた『名探偵ポワロ』の全70話の解説書です。ポワロの原作者はイギリスの推理作家、アガサ・クリスティです。ポワロはベルギー人で元警…

書籍『パブリック・スクールと日本の名門校』紹介

タイトルの通り、イギリスのパブリック・スクール(と日本の名門校)の成り立ち、教育について分かりやすく書いた本です。パブリック・スクールがどんなものなのかほとんど知らなかったので読んでみました。大変面白い本でした。 パブリック・スクールと日本…

べき級数の収束半径について少し

次の和をべき級数というのでした。このべき級数の収束半径について少し書いておきます。べき級数に対し -r < x < r の範囲で収束、|x| > r では発散というrがあり、これを収束半径と言います。なお、x=±rのときの収束発散は級数によっていろいろです。 …

生徒のアンケート結果を職員全体に公表する話

もうずいぶん昔から学校が全校生徒のアンケートをとるのは当たり前みたいになっています。学校はそれをまとめて職員に知らせます。例えば「英語の授業に満足した……54%」みたいに。アンケートには大抵「自由記述」のような部分があって、生徒はそこに「××先…

来年度から高校にも観点別評価が導入されます!

来年度から高校にも観点別評価が導入されます。観点別評価とは……次の3つの観点でそれぞれに成績をつけ、総合して5段階の成績を出す、ということらしいです。 ●知識・技能 ●思考・判断・表現 ●主体的に取り組む態度 何となくでいいなら、教員は今だってそうい…

書籍『演習 微分積分 キャンパスゼミ』紹介

ここのところ微積分の復習をしていて、今は重積分の演習。大きな本屋さんの大学数学のところにはマセマ(出版社)の参考書がたくさん平積みになっています。売れているんでしょうね。ぼくも何冊も持っていて、勉強させてもらってます! 今回は微積分の演習書…

書籍『早すぎた男 南部陽一郎物語 時代は彼に追いついたか』紹介

この前読んだ『フォン・ノイマンの哲学』が面白かったので、本屋さんで見つけたやはり科学者の伝記を衝動買いしました。 早すぎた男 南部陽一郎物語 時代は彼に追いついたか (ブルーバックス) 作者:中嶋 彰 講談社 Amazon おなじみのブルーバックス(講談社…

髪型の校則はブラックなのか?

「ブラック校則」が目の敵にされていますね……。無意味だ、人権侵害だ、……。しかし単純に一律「ブラック校則は禁止」みたいにするのは危険だと思います。そもそも「ブラック校則」のちゃんとした定義などないでしょう。「この校則は無意味」と思ったらそれを…

書籍『テンソル 科学技術のために』紹介

ここのところ、ずっとこれを読んでいます。全部で202ページ、そのうちの182ページまでたどりつきました。素晴らしい本でした。一般相対性理論に必要なテンソルの勉強です。 テンソル(石原繁 著) 科学技術のために 作者:石原 繁 裳華房 Amazon Amazonのレビ…

書籍『フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔』紹介

凄い本でした! 数学史が好きな人には強力にお勧めします。 フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔 (講談社現代新書) 作者:高橋昌一郎 講談社 Amazon 天才数学者、フォン・ノイマンの伝記です。数学者の話ですからもちろん用語など、分かっていた方が…

高校3年生に遠足は不要か

ようやくコロナも落ち着いてきた感じですね。まだ気は緩められませんが。学校によっては修学旅行などが中止になったり国外の予定が国内になったり、日数も短くなったりで、生徒はかわいそうです。遠足も中止になったところはたくさんあるでしょう。 前、少し…

スペースマウンテンの数、1年間に生まれるサルの数、1年間に生まれる恒星の数

前、スペースマウンテンが何台走っているのか計算する記事を書きました。 www.omoshiro-suugaku.com www.omoshiro-suugaku.com 今回、その復習もしますが、まるっきり同じ方法で解ける(けれど見かけは違う)問題を他に2題、紹介します。問題同士の意外なつ…

学食の業者さんに「文化祭でおにぎり売っていいですか?」聞かれたときの話

「教師のバトン」プロジェクト、絶好調ですね。「部活が大変」「部活、やめるべき」みたいなのばっかりがたくさん見つかります。大学生が「教師の道を諦めた」(教師のバトンの投稿を見て)というのもあった……。あ~あ。まあでもこうして教員のなり手が減れ…

一般相対性理論を勉強する

ぼくは専門が数学なので物理のちゃんとした大学教育は受けておらず、1年生の時に多分理系で物理をやるための基礎みたいな内容の「物理学Ⅰ」、「物理学演習Ⅰ」(正確な科目名は忘れました)に出ていただけです。高校では物理は得意で、一番好きな科目でした。…

他の先生の授業を見て思うこと

教員はなかなか他の教員の授業を見る機会はありません。学校によっては「教育実習の期間中、教員同士も授業を見せ合いましょう」と声をかけているところもありましたが、実際には誰もほとんどやっていなかったような……。ぼくも何回かだけで、今にして思えば…

メネラウスの定理の使い方。どの三角形を相手にするか?

メネラウスの定理というのは以下のようなものでした。高校では数学Aで出てきます。三角形を直線が横切っているとき、次が成立します。 図では△ABCを直線DEが横切っています。証明や覚え方、例題などについてはよいサイトがたくさんあるので検索してみ…

書籍『藤井聡太論 将棋の未来』紹介

生徒は夏休みが終わりました。ぼくも本は結構読みました。最近買ったのがこれ。 藤井聡太論 将棋の未来 (講談社+α新書) 作者:谷川浩司 講談社 Amazon ここのところ将棋の藤井聡太の活躍がすごいです。将棋はぼく自身も指しますし、羽生が7冠を制覇した頃(1…