いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

高校時代、化学部の話

昔話です。高校時代は化学部に入っていました。そう言うと笑う生徒もいて、分かりませんが「部活なら運動部!」とみんな思っているのでしょうか……。当時、土曜日は午前中だけ授業もありましたが、それでも今運動部をやっている生徒に比べればずっと楽?だっ…

区間で導関数が常に正ならグラフは必ず右上がりか?

区間Iで定義された関数y=f(x)があります。増減表を書くときにいつも使う性質「区間Iで常にf'(x)>0が成立しているとき、関数y=f(x)はその区間で単調に増加する」というのがあります。しかし、導関数の値が正だとなぜ増加なのでしょうか。なおここ…

試験にA4の紙を1枚だけ持ち込み可……はよいか?

「定期試験のときに生徒が自分でまとめたA4の紙1枚だけは持ち込み可にしたらどうか」と言った先生がいました。「何を言ってるんだろ」と思いましたが、いや、よく考えてみると結構いいかも……。持ち込めるのは1枚だから、十分考えてまとめなければなりません…

コンピュータにできないことはあるか

変数同志の足し算、引き算だけができる仮想的なコンピュータを考えます。現代のコンピュータと原理は一緒。プログラムを書いて、それでいろんなことができます。かけ算、割り算をして答えを求める、素因数分解する、ある数が素数かどうか判定する、100個の数…

ゲームプログラミングの「スプライト」とは何か

2Dのゲームなどを作るときの「スプライト」という技術があります。正確な定義は知りませんが、実際にどんなものなのか説明しましょう。背景が表示されていて、そこで小さなキャラクタが動き回るときに使います。背景は固定、動くのはキャラクタだけです。こ…

『知の越境法~「質問力」を磨く~』紹介

仕事の帰り道、大抵本屋さんに寄ります。新書の棚を「新しいのは出ていないかな……」と眺めます。『知の越境法~「質問力」を磨く~』(池上彰2018光文社新書)を買いました。 知の越境法~「質問力」を磨く~ (光文社新書) 作者:池上 彰 発売日: 2018/06/22 …

古くからある、ちょっと不思議な問題……

古くからある有名な問題です。 ---------------------- 3人が1000円ずつ出しあって3000円のお菓子を買いました。後で店長は実はこのお菓子はサービスで500円引きだったことを思い出し、店員に500円を渡して返金するように言いました。…

今、飛んでいる飛行機は何機あるのか?

今この瞬間、飛んでいる飛行機は何機あるのでしょうか。この手の疑問、「分かりっこない」とか「分かっても何にもならない」とか切り捨てることは簡単です。前、ネットで「飛行機は全機着陸できるのでしょうか」(ある程度の割合が飛んでいる前提で着陸スペ…

徒然(つれづれ)なるまま、プログラミングについて……

学生時代から一応やっていて、今でもプログラミングが趣味です。30年前くらいでしょうか、その頃から「フリーウェア」という考え方はあったようです。(インターネットでなくパソコン通信のネットに)自作のソフトを登録して「無料です、気に入ったら使って…

物理の研修に行かせてもらえなかった!

学校では進路の話をするときによく「逆算して」と教員が言います。確かに逆算しなければいけないんだけれど、危険です。「逆算して何が必要か考えよ」というのは「不要なことはやるな」とほぼ同義だからです。そんな、足下をギリギリまで削ぐような勉強の仕…

球の体積を微分すると表面積に、円の面積を微分する円周になるのはなぜか?

半径rの円の面積をで微分すると円周の長さになります。球の体積をrで微分すると球の表面積になります。生徒に話すと一様に「えっ!?」と驚いてくれるところです。どうしてこうなるのか、説明しましょう。 図で、半径に沿ってr~r+Δrの部分の同心円を…

『マックスウェルの悪魔』紹介

前、簡単に紹介しています。もう少し書きます。今は新装版が出ています。高校生のとき、古い版を読みました。そのときぼくが全部理解したのかどうかは極めて怪しいと言わざるを得ませんが、もう面白かった! コップに砂糖と食塩が混ざった溶液があります。成…

本を読まない教員……!

教員免許の更新の講習に行ってきました。東京の某大学です。キレイな学校でした。学生たちは夏休みで、それでも結構いましたが、食堂が閉まっていて残念でした。夏休み中、全部で5日。教育関係の授業が2日、数学、情報、生物、物理の授業が3日。特に生物はDN…

「数学は自分で考えなければダメ」なのか?

近いことはすでに書いていますが、少し詳しく。 教員はすぐに「数学は自分で考えなければダメ」と言います。ある意味、これは真理でしょう。しかしそういうことを言う人たちは中学、高校、大学でどうやって勉強していたのでしょうか。「自分で考えなければダ…

『不確定性原理』紹介

50歳台以下の理系で学んだ人たちは結構、講談社のブルーバックスを読んでいるのではないでしょうか。ぼくは中学3年生くらいから読み始め、今に至っています。通学の電車の中、学校の休み時間など、時間を見つけては「むさぼり読む」という感じでした。自然科…

『ゼロから作るDeep Learning③』紹介

面白そうだったので本屋さんで見つけて中身をざっと確認して即、買いました。楽しみです。未読ですが紹介します。 ゼロから作るDeep Learning ❸ ―フレームワーク編 作者:斎藤 康毅 発売日: 2020/04/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) 同じ著者の先生の1冊…

新・写真から立体を再現(7)Pythonのコードを載せます

前回の続きです。2枚の写真を再掲。 とりあえず立体を再現するためのコードを載せておきます。2枚の写真は「a.jpg」、「b.jpg」としてありますが、変えられます。1枚目の写真のマジックの位置を25点、マウスでクリックします。それが終わったら対応順を間違…

新・写真から立体を再現(6)ちょっとCM。2枚の写真から立体を一応再現する。

CMです。細かい話はとりあえず後回し。「おおっ、パソコンと数学を使ってこんなことができるのか!?」と思っていただければO.K.です。 角度を変えて撮った2枚の写真に立体が写っています。基準となる立方体などは写っておらず、対象の立体だけです。ある程…

『金田一少年の事件簿』紹介

『金田一少年の事件簿』。コミックスです。 金田一少年の事件簿 File(1) (週刊少年マガジンコミックス) 作者:天樹征丸,金成陽三郎,さとうふみや 発売日: 2012/09/28 メディア: Kindle版 IQ180の高校生、金田一一(きんだいちはじめ)が難事件を抜群の推理力…

方べきの定理について、当たり前のことですが……

方べきの定理というのは、いくつかありますが例えば下の図で PA・PB=PC・PD ……★が成立する、というものでした。もちろんこれで正しいですし、難しい問題の中でも多分無事に使えると思います。 そうなのですが、ときとしてこういう見方も必要です。 線分が円…

「重複解」、「重複組み合わせ」はどう読むか? 「伏線を『回収』」?

数学に重解というのが出てきます。例えば2次方程式の解が1個のときなど、もともと2個だった解が一致したのだと考えて、重なった解、重解(じゅうかい)と呼ぶのでした。では「重複解」はどう読むか? 試しに……と周りの人たちに聞くと8割が「じゅうふくかい」…

数式エディタ『Mathcha』を使う

今まで、プリントや試験などの印刷物に数式を書くのには大抵ワープロソフト『一太郎』を使っていました。メニューに「数式作成ツール」というのがあります。一応いろいろな記号をひと通り使えて、慣れればそれなりに書けるようになるからよかったんですが、…

新・写真から立体を再現(5)円錐曲線の持つ性質。極線、極、……

いくつかのテキストで、複数枚の写真だけからそれに写っている立体を再現する手順の一部に射影幾何の知識を用いています。ぼくはこれまで、射影幾何を体系的に勉強したことがありません。大学でも、少なくとも微積分並みに教えていたわけではないと思います…

古い番組『トリビアの泉』、『ほこ×たて』紹介

20年も前のことですが、『トリビアの泉』というTV番組がありました。「実用性はないが、『明日人に教えたくなる』ような話題」満載。例えば、「飼い犬100匹のうち、ご主人様が危険に見舞われたときに助けに行くのは何匹?」とか。面白くて、笑いながら見て…

新・写真から立体を再現(4)最小2乗法を行列で説明する

連立方程式を解きます。最初の2本でx、yが決まってしまうので、3本を満たす普通の意味の解はありませんが、なるべくうまい値を見つけます。 行列、ベクトルを使って考えるため、次のように書き換えます。 後の都合で、これをxp+yq=bと書いておきま…

新書『科学史年表 増補版』紹介

著者によると17世紀以降と以前とでは自然に対峙する姿勢、意識が大きく変わり、自然科学がぼくたちの考える自然科学に近くなったのだそう。それでこの本では17世紀以降の科学史についてまとめてあります。 17世紀、18世紀、19世紀の前後半、20世紀の前後半と…

これでいいのか、分数式が入った恒等式の問題の解き方

よくある恒等式の問題です。教科書にも載っています。 --------------- 次が恒等式になるよう、定数a,bを定めなさい。 解答? 分母をはらって x=a(x-2)+b(x-1) ……② これが恒等式となればよい。x=1、x=2で②が成立するようa,…

『昭和少年SF大図鑑』紹介

新装版が出ているようです。ぼくが読んだのは古い方。楽しい本です。昭和20年、30年、40年くらいでしょうか、当時の少年誌、それに載っていた未来の予想図、挿絵を描いた挿絵画家の解説などでできあがっています。昭和の匂いがすごく、40代~60代くらいの人…

新・写真から立体を再現(3)3元4次の連立方程式を解く方法

前回の続きです。後で説明しますが、3枚の写真から基礎行列Fを求めるとき、(方法によりますが)3元(変数が3個)4次の連立方程式を解く必要があります。Pythonに何かないかなと思って探していたらSymPyというライブラリがありました。試してみたので紹…

新・写真から立体を再現(2)連立方程式の非自明解

「新・写真から立体を再現」では、エピポーラ方程式というものを使います(これについては別の回に説明します)。2枚の写真上の対応する点の組を方程式に代入してエピポーラ方程式に含まれる基礎行列Fを決定し、カメラ行列を求めます。このときAx=0の形…