いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

工学

『詳解 ビットコイン』読み始めました

ビットコインについては『暗号技術入門』を読むと大体のイメージがつかめます。 暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス 作者:結城 浩 発売日: 2015/09/17 メディア: Kindle版 そもそも暗号の本なのでビットコインそのものに触れているページはもちろん限られ…

物理数学とのつきあい方

物理・工学でやる数学とのつきあい方についてひと言。普通の数学とは別に物理数学と言われる数学があります。ちゃんとした定義は知りませんが、(大学以降で)物理の勉強を進める上で必要な数学全般を指すようです。大学の授業の科目名になっていたり、本の…

電子回路の設計

すみません、回路の設計技術そのものの話ではありませんが……。高校の物理ではオームの法則、キルヒホッフの法則など、電子回路に関するテーマも扱います。でもこれをどんなに一生懸命勉強しても自分でラジオを作れるようにはなりません。設計でキルヒホッフ…

『ゼロから作るDeep Learning③』紹介

面白そうだったので本屋さんで見つけて中身をざっと確認して即、買いました。楽しみです。未読ですが紹介します。 ゼロから作るDeep Learning ❸ ―フレームワーク編 作者:斎藤 康毅 発売日: 2020/04/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) 同じ著者の先生の1冊…

新・写真から立体を再現(7)Pythonのコードを載せます

前回の続きです。2枚の写真を再掲。 とりあえず立体を再現するためのコードを載せておきます。2枚の写真は「a.jpg」、「b.jpg」としてありますが、変えられます。1枚目の写真のマジックの位置を25点、マウスでクリックします。それが終わったら対応順を間違…

新・写真から立体を再現(6)ちょっとCM。2枚の写真から立体を一応再現する。

CMです。細かい話はとりあえず後回し。「おおっ、パソコンと数学を使ってこんなことができるのか!?」と思っていただければO.K.です。 角度を変えて撮った2枚の写真に立体が写っています。基準となる立方体などは写っておらず、対象の立体だけです。ある程…

新・写真から立体を再現(4)最小2乗法を行列で説明する

連立方程式を解きます。最初の2本でx、yが決まってしまうので、3本を満たす普通の意味の解はありませんが、なるべくうまい値を見つけます。 行列、ベクトルを使って考えるため、次のように書き換えます。 後の都合で、これをxp+yq=bと書いておきま…

新・写真から立体を再現(3)3元4次の連立方程式を解く方法

前回の続きです。後で説明しますが、3枚の写真から基礎行列Fを求めるとき、(方法によりますが)3元(変数が3個)4次の連立方程式を解く必要があります。Pythonに何かないかなと思って探していたらSymPyというライブラリがありました。試してみたので紹…

新・写真から立体を再現(2)連立方程式の非自明解

「新・写真から立体を再現」では、エピポーラ方程式というものを使います(これについては別の回に説明します)。2枚の写真上の対応する点の組を方程式に代入してエピポーラ方程式に含まれる基礎行列Fを決定し、カメラ行列を求めます。このときAx=0の形…

新・写真から立体を再現(1)新シリーズスタート!!

『写真から立体を再現』の新シリーズを始めます。ここまでで、角度を変えて立体の写真を2枚撮るとき、写真に立方体(サイコロみたいな)が一緒に写っているという条件が満たされていれば、写真から立体を再現できるということが分かりました。 www.omoshiro…

写真から立体を再現(13)一応、フィナーレ!!

ここまでに紹介した事実を使って、理屈も(ある程度)説明しましょう。Pythonのコードも示します。過去の記事で使うのは以下です。必要に応じて参照してください。 www.omoshiro-suugaku.com www.omoshiro-suugaku.com www.omoshiro-suugaku.com www.omoshir…

写真から立体を再現(12)コマーシャル

ここまで「写真から立体を再現」について、11回に渡って結構細かな話をしてきました。具体的にどんなことができるのか、お見せしましょう。言わばコマーシャルです。 上のような立体を作ります。上面に8の字が、手前の面には×が描いてあります。赤いマルで囲…

写真から立体を再現(10) カメラ行列をRQ分解する

QR分解ではありません、RQ分解です。QR分解について書かれているサイトはたくさんありますがRQ分解については少ないようです。しかしこの分野(3Dビジョン)では必要です。 カメラ行列(透視投影行列)Pというのがありました。過去記事にあります…

写真から立体を再現(8) 再び特異値分解(SVD)してみる

特異値分解の理解を確実なものにするため、サイズの違う行列で試してみます。前回にも書いたとおり、Python(Numpy)で特異値分解をした場合、結果の解釈がやや難しい部分があります。今回、行列は3×3、ランク2のものを使います。前回の表を再び載せておきま…

写真から立体を再現(6) 特異値分解(SVD)とは何か

前、スペクトル分解について書きました。スペクトル分解は正方行列に対してのみ実行できますが、特異値分解は0行列以外の行列に対して実行できます。これも必要になるので、まとめておきます。 Aを0行列でない行列だとします。 このとき実は (i=0, 1, 2, ………

計算尺の仕組み

昔、計算尺という器具がありました。ぼくは父にもらったものを持っていますが、amazonで少し見ましたがなさそう……。雑誌の表紙には載っていました。 『対数の威力』とあります。今回は対数を使ってかけ算、割り算を楽に計算する器具、計算尺の話です。 Newto…

プッシュボタンを押さずに電話をかける

プッシュホンでは、受話器を上げて発信音を確認し、697Hzの音と1209Hzの音を同時に送話器の近くで鳴らせば「1」をプッシュしたことになります。ウィキペディアには「DTMF(英: Dual-Tone Multi-Frequency)は、0から9までの数字と、*、#、A、B、C、Dの記…

写真から立体を再現(5) まだ途中ですが、勉強してみた感想など

ちょっと一服。ここまでである程度基本的な事実の紹介、記号などを整理しました。このあと、空間の点と画像面に映る点の間に成立する等式 の、ベクトルや行列を成分で書いた を用いて、まずはカメラ行列Pの内容を決定します。具体的には立方体など、形がハッ…

写真から立体を再現(4) カメラ、座標軸、透視投影行列

写真から立体を再現する準備です。用語、記号や基本的な考え方など、まとめておきます。 空間に図のような座標軸を考えます。座標軸にカメラをセットすることもあります。カメラは原点oの位置に、z軸の正の向きに向けることにします。カメラをセットしたと…

写真から立体を再現(1) 一般逆行列(疑似逆行列)とは何か

そろそろ、複数枚の写真をPCに渡し、写っている立体を再現する実験をやってみたいと考えています。順番にその準備をブログでしてゆきます。 まずは一般逆行列です。Ax=bからxを求めるのですが、方程式の本数が多過ぎたり、少な過ぎたりしても何とかx…

肉声を電話の声に変換する

この記事に直接関連した内容の書籍をブログ管理人が出版しました。記事をリファインして、極力詳しく解説しています。見ていただけるとうれしいです(2022年5月15日(日))。↓Python基本サウンドプログラミング~周波数分析,高速フーリエ変換(FFT)入門~作者…

コナン君の「蝶ネクタイ型変声機」を試す

この記事に直接関連した内容の書籍をブログ管理人が出版しました。記事をリファインして、極力詳しく解説しています。見ていただけるとうれしいです(2022年5月15日(日))。↓Python基本サウンドプログラミング~周波数分析,高速フーリエ変換(FFT)入門~作者…