次のような級数を考えましょう。
この級数は収束することを示してみます。証明の流れが分かればよしとします。一般的な証明はこれから書くことが理解できれば難しくありません。
第n部分和を次のようにおきます。
偶数項目までの和を考えます。例えば、
ですし、一方では
ですから、
実は、不思議なことにこの級数の値の4倍がπに等しいのです。ライプニッツの公式と呼ぶらしいです(ウィキペディア)。微積分の知識を用いると明らかになるのですが、ここではこの事実を認めておきましょう。さて、
等が成り立ちますから、
をn項で打ち切ってπを求めたときの誤差の絶対値は最大でも
以下です。ライプニッツの公式は不思議だしきれいだし素晴らしいのですが、実際にπを求めるとなるとあまりうまくありません。例えば誤差を0.001以下に抑えようとすると(小数第3位まで求めようとすると)
が成立しなければなりません。これを満たす最小のnはおよそ2000。つまり2000項まで計算しないと誤差が0.001以下にならないということです。ライプニッツの公式はπを求めるのには使いにくいのです。たくさんの桁数を計算したければ、もっと収束の速い公式(マチンの公式など)があり、そちらを使います。
前、かなり丁寧に書きました。こちらもご参考に。誤差の評価はしていませんが。