今、コロナで大変な時期ですが、家に引っ込んでいる間に勉強するつもりです。1600年代にヨーロッパでペストが大流行したとき、ニュートンは難を逃れるため故郷のウールスソープに戻って過ごしました。「創造的休暇」と呼ばれ、その間に万有引力の理論などを考えたそうです。科学者、数学者たちがどんな生活をしていたのか、彼ら同士はどんな感じだったのか、学生の頃どうだったのか、世の中の人たちは新しい考えに触れてどうしたのか、……いわゆる「科学史」ですが、面白いです。こういう本があります。
藤原正彦先生(数学者)の著書です。ニュートン、ラマヌジャンといった錚々たる学者たちの話が載っています。 古いものでは次のようなのも。
こちらは高校生のとき、通学の電車で読みました。とにかくワクワクしました。この『エピソード科学史』は特に写真の化学編、物理編がよかったです。ニュートンの話、真空の実験「マグデブルグの半球」、……。物理の勉強に力が入りました。
自分が進もうとしている分野、あるいは勉強している分野です。先人がどういう苦労をしたのか、何をどのように考えて研究を進めたのか、知りたくなるのが自然というものだと思いますし、知れば勉強のモチベーションになることでしょう。先生たちにも読んで欲しいです。考えてみれば中学、高校、大学で授業を受けたときの先生の雑談、憶えてますよね。数学の授業だから数学の話だけしていればよい……わけではないと思います。今はやたらと「授業確保!」ばっかりです。それはそれで大切だけれど、時間数だけ計算を合わせたって仕方ない。肝心なのはオンオフでしょう。遊ぶときには遊ぶ、勉強するときには勉強する。それさえ忘れなければよいわけで、1時間にひとつやふたつ、何かいい話を聞かせて欲しいものです。