最近は少なくなっているかも知れませんが、少し前には結構、教員が出し物をしていたりしました。写真展をやるというのでぼくも写真を提供して展示の手伝いをしたことがあります。
ぼくはマジックが趣味で、ヘブンアーティストの資格を取ろうとしていたこともありました。
資格を取ると、決まった場所でならおひねりをもらってもよい、ということになっています。しかし教員はまずいかなと思ってあらかじめ校長に聞いておきました。自分のものにはせず、もらったお金は全額赤十字に寄付ならいいですか、と話しました。そうしたら「OK、トランプ代や交通費は必要経費にしていいよ」と。結局2次で落ちてしまいましたが。
同じ年ではありませんが、じゃあ文化祭でやろうかな、と思い立ち、まず生徒会指導部(文化祭、生徒総会、予餞会などの生徒会行事を企画、実施します)の主任(教員)に聞いてみました。やはり全額赤十字に寄付です。そうしたら「やめてください(即答)」。理由を聞いたけれど、とにかくダメ、の一点張りです。若いくせして頭が固い人だね、と思いました。次に管理職に聞いたら同じく「ダメ」。なんでですか、と聞くと「あなたがお金を受け取った瞬間を写真に撮られたらどうするんですか」という答えです。世の中、いろんな人がいるけれど、これはまた凄い……。
結構面白そうな企画だと思うんですが、疲れて諦めました。もっとうまくやる人ならあちこち先に根回しでもしておいて、うまく通してしまったかも知れません。それにしても、事なかれ主義なのか何なのか、くだらないことです。写真云々に関しては前、ヘブンアーティストのときも同じだったはずです。でも当時の校長はOKを出してくれました。要するにルールとしては決まっていないのです。「外ではよくて学校内ではいけないのだ」ってことでもないでしょうから。
こういうことがあると、他の場面でも「大変だけど学校のためにがんばろう」という気持ちが失せます。よくはないんでしょうが、こちらも人間です。モチベーションを保てなくなるのも自然です。ドラマなんかに出てくる「何かあったら私が責任を持つ! 君たちは思いきりやってくれ」みたいな上司はなかなかいないのです……。