いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

昔、ヘブンアーティストにマジックで応募しました!

 石原都知事の頃からです。ヘブンアーティストという資格があります。マジック、ジャグリング、その他何でも、パフォーマーがその資格を取ると東京都の決まった場所でなら(埼玉県のスーパーアリーナのすぐ近くのけやき広場でも)おひねりをもらってもよい、ということになっていました。多分東京都がやっているのだと思います。ぼくはマジックが趣味で、資格が取れれば休みの日なんかにちょっと出かけて投げ銭をもらってこようかな、と思ったのです。いや、投げ銭、って言ったってたかが知れているでしょう。でもそういうことではないんですね。それなりに腕に覚えがあったのでどこまで通用するか試したかったのと、自分の技術がお金になるか知りたかったのです。「凄い!」と思ってくれる人がいて、ちょっと見ただけで50円でも100円でも出す気になってくれるか。そうならうれしいですよね。でも副業はまずいので一応管理職に問い合わせはしておきました。全額赤十字に寄付ならいいですか、と尋ねたら「そういうことだったら大丈夫。交通費、トランプ代などの経費は収入から補填してOK」とのこと! 結果、1次予選(ビデオ審査)は通過したけれど、残念ながら2次で落とされました。それでもいろいろ勉強になったしよい経験でした。2次審査は都庁の足下の都民広場です。大勢の観客の前で、トランプを使ったクロースアップマジック(カードが変化する、消える、その他、観客の目の前で不思議なことを起こします)を演じました。言い訳みたいなもんですが、そもそもこういう場面にクロースアップマジックは向いていません……。屋外だから風も吹くし、声も通らない。慣れている人は小型の拡声器を持ってきていました。何かを高く放るジャグリングみたいな、要するに派手なパフォーマンスが圧倒的に有利なんだと分かりました。審査員も何人かいましたが、トランプマジックにはストーリーのあるものも多いのです。最初から最後までじっくり見なければ善し悪しなど分かるはずもありません。要するに大勢の観客を「ワッ」と沸かせたパフォーマーが勝ちなのです。もちろんそれが一番大事なんだから仕方ないけれど。また応募する気にはなりませんが、その辺の駅なんかではパフォーマーたちが歌ったり楽器を演奏したり、ときにはジャグリングをしていたりします。多分どこかで許可は取るんだろうけど、ああいうのもいいかな、と思います。パフォーマーの控え室で「ふるえんぷてぃ ぷちっ。」という2人組に会い、少し話をして(「頑張りましょう!」とか)名刺ももらいました。ぼくも渡したかも知れませんが、教員の「××高等学校」とか書いてあるヤツです……。それから何年か経ってスカイツリーに行ったとき、彼らのパフォーマンスのポスターがありました。状況によってはぼくがそうなっていたかも……と思うと残念ではあります。今もやっているのかなあ……。

 ヘブンアーティストは今でもあるみたいですね。

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