いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

何その決まり?……な話

 最初に勤めた学校は生徒が結構大変で(生徒指導面)、ぼくも学校を出てすぐだったのでカルチャーショックを受けました。「あり得ない……」と思ったことがたくさんあったのです。朝礼で生徒が並ばず、あちこちで輪になって話しています。間を教員が怒鳴りながら回って整列させます。さっさと並べばすぐ始まって早く終わり、早く帰れるのにそれができないのですね。一時が万事で、もう学校生活全般、大変なことばかりでした。

 そういう感じだったからでしょう、体育館に生徒を集めて朝礼などするとき、学年によっては「早く並んだクラスから、朝礼終了後、順に早く帰らせる」とやっていました。ぼくはこれがとにかく嫌で嫌でたまりませんでした。要するに、これは生徒指導ではなく教員の指導なんですね。自分のクラスが一番最後に並ぶと、最後まで残されます。そのとき担任が生徒に「こんなことではダメだから××……」などと話したりします。しかもそうせざるを得ない雰囲気。他の先生たちの目もありますし、全て嫌でした。「担任のお前が生徒をしっかり時間に来させろよ」という担任に対する「指導」なのです。悍ましい(おぞましい)とはこういうことを言います。今ならどうってことはありません。平気です。どっちにしてもくだらない話だと思っていますから、どうでもよいのです。朝礼です、時間に間に合えばよいはずです。何番に並ぼうが関係ありません。

 いくらでもあります。8:30が決まっている登校時間で、その5分前までに来ないとあとで呼ばれて注意される、という学校もありました。これもヘンな話です。遅刻して注意されるなら分かります。でも間に合うなら何分前に来ようが勝手でしょう……。名簿を持って教員がチェックし、昼休みなどに生徒を呼び出していました。同じ学校では試験期間中は教室の後ろに下げている体育館履きの袋も片付けさせる、という決まりもありました。机は空にしなければなりません。カンニングの危険があります。でも体育館履きは後ろの壁ですよ。アハハ、無意味だよ……。これはさすがにおかしいだろうと思って抗議しましたが受け入れられませんでした。他に時間の使い方はあるだろうに、こんな決まりを守らせることにばかり腐心している。すごいなあ……。

 今回書いたのはいわゆる「校則」ではないですが、今、ヘンな校則があっちでもこっちでも問題になっています。一般の社会ではあり得なさそうな規則でも、学校は違うのです。よくこんなくだらないことを思いついたな……という印象のルールがいくつもあります。ぼくは全部が全部、意味のない校則だ……などとは思いません。最初に書いたような現場を経験していると、「ああ、このくらいの校則はあっても仕方ない」と思うものもあります。しかし限度もあります。バカバカしいのは撤廃した方がいいでしょう……。どれも教員が思いついたルールです。落ち着いてください。他にやること、ありますよ。