いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

物理の研修に行かせてもらえなかった!

 学校では進路の話をするときによく「逆算して」と教員が言います。確かに逆算しなければいけないんだけれど、危険です。「逆算して何が必要か考えよ」というのは「不要なことはやるな」とほぼ同義だからです。そんな、足下をギリギリまで削ぐような勉強の仕方を勧めて一体どうしようというんでしょうか。
 学校に、よく研修の話が来ます。研修と言ってもくだらないのもあればちゃんとしたのもあります。駿台代ゼミなど、予備校が教員対象に夏休みに丸1日テーマを決めて何か聞かせてくれる、みたいなのには面白いものも。今回の研修はこれです。費用を学校が出してくれるというので申し込みましたが、ぼくが選んだのは物理の講座でした。学校の予算にはもちろん限りがありますから、人数がオーバーしたら誰かを落とすか、費用の×割は自分で出してください、とかにせざるを得ません。他教科の講座を選んだのはぼくだけでした。この話の流れ、もう分かると思いますがただ1人、ぼくだけ落とされました。7,8人中のぼくだけです。面白くないなあ……。いや、落とされたことではありません。「お前は数学科の人間なんだからそれ以外の勉強などしなくていい」という痩せこけた発想が、です。そもそも数学と物理なんて不可分でしょう。両方勉強して初めて得られるものだってたくさんあるはずです。物理の内容を数学的に見る、あるいは数学の定理を物理現象との関連で考える、そんなのだって面白いんじゃないかなあ……。でもそういう教員は少数派だということでしょう。ま、少数派だろうが落とされようが何が変わるわけでもありませんし、ぼくは自分の勉強を続けるだけです。

 はっきりしませんが、研修のリストを見たら「生徒がキラキラ輝く××」とか、それっぽいタイトルがいくつかあった記憶が。余計面白くない……。