いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

あと少しで1学期が終わります。そこでひと言!

久々の更新です。新しい職場で学期末、いろいろ勝手が分からず不安な日々を送っていました。私立の学校は、仕方ないのでしょうがとにかく特長を出したがります。そうしないと、生徒や保護者にしてみれば高い学費を払って私学を選ぶ意味がないからです。そう言えば、公立高校の時代にも県をあげて「学校毎に独自の特長を!」……みたいな動きはありました。一般の教員がそれを相手にしていたかどうかは知りませんが……。少なくともぼくは無視でした。公立も、いわゆる「偏差値」が低くたって「この学校は受験の面倒を徹底的に見てくれる」などということになれば受験者は増えるでしょう。分かっているけれど、当時「そんなことは授業の内容にも数学の本質にも関係ない」と思っていたので、特に何をどうするわけでもなかったのです。今は……学校がいろいろ言っているから、まあ迷惑をかけない範囲で言うことは聞いている感じです。

流行りなんでしょうね。あっちでもこっちでもとにかくグループで学習、 アクティブラーニング、パワポで発表、……そんなのばっかり。中学生が「6つくらいの授業で『発表』しなければならない」と言っていました。見ていると達者にタブレットを使って発表の資料を作ります。内容までは見ませんでしたが、そんなことやっている場合じゃないでしょう……。もっとちゃんと数学でも国語でも英語でもいい、勉強しなさいよ……。いや、勉強させなさいよ……。発表の資料なぞ、ちょっと慣れればすぐ作れるようになります。そんなことに大事な時間を使わせないで、数学でもなんでもいい、基本的な知識を教えるべきときに教えないでいったいどうするんですか?

こういうのが好きな先生は「このやり方が優れていることは証明されている!」とか言うと思います。論文なんか出ているのかも。興味がないからそんなものは読みませんが、どっち道「こういうタイプの学校でこういう生徒にこういう条件で授業を……」とやって「よって効果が示された」みたいな感じでしょうか。ぼくにはそんなものが真理だとは到底思えませんが、それでも証明されているなら否定はしにくいです。ただ、はっきり言えることは……ぼくが生徒だったらそんな授業は勘弁して欲しい、ということです。面白いことを先生が教えてください、というごく当たり前のことなのです。

きれいに発表できても、内容がなければそんなものに意味などありません。よい内容の発表にするには、その分野の深い知識、洞察力が必要です。こういう当然の事実を無視して発表、発表、グループで話し合い、……とやっているのが今流行りの授業なのだと思います。なるべく巻き込まれないように注意しないと……。

 

あー、はやくプログラム書きたい……。