いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

教員をやめたくなるとき……

あります。……というか多いです。数学が好きなら、それを教えてお金になるのですからこれほどいい職業はありません。しかし世の中、うまい話はありません。

生徒に「定期テスト(中間テスト、期末テスト)と授業中にやる小テスト(10点満点とか)の1点に差はあるのか」と聞かれたことが何回かあります。もっともな疑問だと思います。学校、学年によって成績のつけ方は異なりますが、(定期試験)+(小テスト)+(提出物など)で上から順に5、4、3、2とつけることが多いです。小テストが例えば50点満点のこともあり、場合によっては係数をかけることもあります。(小テスト)×0.3とかです。提出物は提出・未提出で一律に点をつけることもありますし、ある程度、できを判断することも。……と、こういう話を学年や学期の最初にしておきます。最初の質問に対しては「こういう成績のつけ方だから、係数が1の場合は1点の価値は同じだよ」のように答えます。
あまり細かくは書けませんが、「小テストは単に授業の内容を理解しているのかの確認のためだと思っていた。1点の価値が同じなら同じと言って欲しかった。そうすれば小テストに備えてもっと勉強していた」のようなことを言われたことがあります。……ほとほとイヤになりました。いったい何ために勉強しているのでしょうか。それに、そもそも成績のつけ方は最初から明らかにしているんだし。
こういうときに、特に最近は「先生はさっき××と言いましたよね」、「授業で×××とは言ってませんよね」、……といった攻め方(?)が目立ちます。ぼくはこれ、最近どの学校も大好きな「ディベート」の影響かな、と思っています。「ディベートとは、肯定側と否定側に分かれて~」といったきれい事みたいな説明があります。相手を言い負かすのが目的……というわけでもないと思いますが、まあ大事なことなのでしょう。主張している内容の質や真偽はともかくここでは言い負かしておかないと!……ということもあるでしょうし。ぼくはこういうとき「出たよ、ディベート……」と思います。こんなことに時間をかけていないでしっかり勉強した方がいいと思います。