前回の記事でFが求まります。次に、このFからE、R、tを求めます。やはり結構大変です。
次回、Cを最小にして回転行列、平行移動のベクトルを実際に求めます。今回の記事は何回も紹介している『写真から作る3次元CG』によっています。
にも少し違うやり方が載っています。余裕があればいろいろ見ておくとよいと思います。
『写真から作る3次元CG』には、四元数(しげんすう)を使って求める方法も説明されています。四元数は、「クオータニオン」としてゲームプログラミングなどをする人は知っているかも知れません。これを使うと空間内の回転を簡単に扱えます。四元数については前に紹介した『3次元回転』に定義、(空間内の)回転行列との関係などが載っています。わかりやすい解説です。
この本に面白いことが書いてありました。「今日ほとんどの大学では、もはや四元数が教えられることはなくなった」のだそうです。四元数はアイルランドの数学者、ハミルトンが複素数による2次元回転を3次元回転に拡張するために導入しました。そして四元数の演算規則から今日のベクトル解析が生まれたのだそう。しかしハミルトンとともに四元数の発展に貢献したテートはベクトル解析に猛烈に反対したのだそうです。……確かに、大学でベクトル解析は習ったけれど、四元数については本屋さんでたまたま解説している本を見かけて買い、自分で勉強しただけだったなあ……。