いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

角の3等分問題を解説(4)(3等分問題の最終回)

 第4回、最終回です。前、こういう記事を書きました。これを使います。
www.omoshiro-suugaku.com

 この記事によると、3次方程式

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の解を作図できるかできないかで20°の角を作図できるかできないかが決まります。★の解をβとしましょう。拡大Q(β)/Qの拡大次数はここまでの話から3次です(★は3次方程式です)。しかし前回の最後でQに定規とコンパスで作図できる点たちのx、y座標を添加してできる体Q’の拡大次数は2の累乗になるということを確認しています。3は2の累乗ではありませんから、いくら定規とコンパスで作図を繰り返して体を拡大してもβは現れません。つまりβは作図できません。以上です。

 

 何冊か本を見ても、最後の詰めの部分はこんな感じでした。納得できればそれでよいのですが、ことによると(ぼくと同じように)「これでいいのか?」と思う人がいるかも知れません。しかし今回、とりあえず証明の流れをたどれればよいと考えているのでここまでにしておきます。何回か書いていますが、流れを把握したらじっくり体論の本を勉強してみましょう!!