次の表を見て、yをxで表してみて下さい。つまり、x=1のときy=3、x=2のときy=7、x=3のときy=11となるような式を求めて下さい。
「等差数列だ!」と思いますよね。等差数列の一般項を求めれば 3+(x-1)・4=4x-1 とやって y=4x-1 を得ます。あるいは「そんなことしなくたって y=4x-1に決まってる」でもいいでしょう。しかしy=4x-1だけが答えというわけではありません。別の、ちょっと面白い方法を説明しましょう。
まず準備です。x=1のときのみy=1となり、x=2,3のときにはy=0となる式を考えます。そういう式は無数にありますが、例えば次の式でいいでしょう。
この式、うまくできています。x=1とすると分子と分母が等しくなるからy=1。x=2とかx=3とすると分子が0になってしまい、y=0なのです。
同様に、x=2のときのみy=1で、x=1,3のときにはy=0となる式も作れます。
そしてx=3のときのみy=1となり、他ではy=0となる式は次。
これらを使って最後に次のような式を作ります。
うまくできてる!! 確かにこれならx=1のときy=3、x=2のときy=7、x=3のときy=11となります!!!
これは「ラグランジュの補間法」と呼ばれる方法です。「簡単なy=4x-1という式が分かっているのに何でこんな難しい方法を使う?」と思うかもしれません。でもこの方法によれば、最初の表がもっと大きくても(x=1からx=100までとか)何も考えずに機械的に式を作れますよね。
数Ⅰでは3点を通る2次関数のグラフの式を求める問題を勉強しているはずです。
とおいて3点を代入してa,b,cを求めたのでした。でもラグランジュの補間法を使ってもよかったわけです。