いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

ひと昔前のこと。パソコン雑誌、環境、メール、……

 ぼくが仕事に就いたのは職場にパソコンが入り始めたばかりの頃でした。当時、データの記録には今ではほとんど見かけない「フロッピーディスク」というのをみんな使っていました。5インチが多かったですが、8インチのディスクもあり、こちらはもうほとんど団扇(うちわ)です。パソコンを使った仕事は分からないことばかりで試行錯誤の繰り返し、楽しかったです。当時からプログラムは趣味で書いていました。何か新しい情報が「トラコン」(「トラ技(ぎ)コンピュータ」。「トランジスタ技術」のコンピュータ版みたいなやつ))や「Interface」、「ざべ」(「The BASIC」)あたりに載るとみんなが一斉にそれを読んでいろいろ試していました。当時はインターネットなどまだまだ一般的でなく、パソコン通信でメールをやっていました。信じられないかも知れませんが、ニフティサーブ(今でもある。プロバイダです)など、パソコン通信の局があってそこに加入しているとメールアドレスをもらえて、同じ局に入っている人同士でだけメールのやりとりが可能だったのです。局は大手以外にもたくさんありました。使うのは電話回線ですから、地方の局に頻繁につなげていたりして通話料が大変なことになったこともあります。不便もたくさんあったけれど勉強して工夫して同好の士で情報のやりとりをして……、いかにも黎明期! こういうときの勉強は本当の勉強になります。新しい分野の勉強を始めたときに似たこんなワクワク感、よいものですよね。それに比べると今は何でも手に入ります。初心に返って勉強します。