いぬおさんのおもしろ数学実験室

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階差数列からもとの数列を求める公式で「n=1のときは不成立」の例

 数列{a_n}の階差数列{b_n}からもとの数列{a_n}を求めます。公式がありました。
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というものです。これを用いれば
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のとき、もとの数列は以下のように求められます(n≧2)。
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これはn=1でも成立します。ところで……n=1では成立しない例はあるのでしょうか? 教科書などでは成立する問題ばかりですが……。

実はあるのです!!

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など、どうですか?
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となって、これはn=1では不成立です。最初の公式はその導き方からしてそもそもn=1のときには使えませんが、成立の場合もたくさんあるのですね。しかし不成立の例も今回示したようにあり、こうなるともう毎回「成立するのか? しないのか?」確認せざるを得なくなります。仕方ありません。