いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

無限ホテルのパラドックス

数学者ヒルベルトが考えた面白い話です。本来「パラドックス」とは「正しい仮定から正しい推論をしているのに、出てきた結果がおかしい」というものですが、その意味では今回紹介する話はパラドックスではありません。「直感に反している」ぐらいの意味です…

有理数全体の集合は可算である

正の有理数全体の集合をQ+としましょう。Q+は可算集合です。つまり、正の分数全体に1番、2番、3番、……と番号をつけることができます。まずこれを示しましょう。前の話に従うと「NとQ+は同じ濃度である」ということです。 平たく言うと、正の分数は自然数…

英語も勉強します……

コロナ騒ぎでじっとしていなければならなくなりました。この先どうなるのか不安はありますが、勉強はしておかないと。ここのところ、何回か書いている「何枚かの写真から立体を再現する」のためにテキストを読んでいますが、その中に「××については参考文献○…

可算集合の点を平面にばらまく問題をひとつ……

自然数全体の集合をNと書くことにします。N={1, 2, 3, ……}です。Nと1対1に対応のつく集合を可算集合と呼びます。例えば T={2, 4, 6, ……}は可算集合です。NからSへの1対1の対応fを f(n)=2n で定義できるからです。平たく言えば可算集合とは要素を…

少ない無限、もっと多い無限、さらに多い無限、……

数学では「無限」をたくさん扱います。自然数(1,2,3,…)は無限個あります。整数(0,±1,±2,…)も、有理数(整数/整数の形の数)も、実数(√2、πなども含む。虚数単位iのついてない数のこと)も無限個あります。しかし、同じ「無限個」の中に…