いぬおさんのおもしろ数学実験室

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定期試験の問題用紙と解答用紙を分けてはダメなのか?

 いつか書こうと思っていました。ぼくは試験を作るとき、こんな感じにします。解答用紙は別に用意します。

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かつて何人もの教員がこれ(この書式)を見て、「解きづらい」「生徒は難しそうに思うだろう」「進学校の試験みたい」などなど、いろいろ言っていました。今は流行りなのか、それとも前からそうなのか知りませんが、小問1題ごとに式、解答を書くスペースのある試験が多いかも知れません。

 「解きにくい」って……ハッハ、同じだよ。世の中には分けている試験だっていくらでもあるのですから、もう言いがかりみたいなもの。過去、ぼくは上の写真のような試験ばかり作ってきたので、それを有効活用するためにこの書式のままで作り続けています。その結果、何か問題が起こったことはありません(そりゃそうでしょう……)。数研出版の『Studyaid』(試験作成ソフト)は小問ごとにスペースがある試験になるみたいです(設定で変えられるのかも知れませんが、使っている人は例外なくそうしていました)。だからそういう試験が増えてきた?

 いちいちスペースを作る問題用紙は大抵、裏表印刷になります。採点の時、デカいA3の紙をビラビラ何百回もめくりながら裏と表の得点を合計することになるのです。片面だけの方が楽に決まっているでしょう。ヘンな話に振り回されず、教員は頭を使って楽な方を選ぶのがよいと思います。「解きやすい」とか、いったい何を言っているんでしょうか。

 ロクにない経験を絶対だと思って妙な理屈をつける。面白くありません。つまらないことに関わるのはストレスですし時間も無駄です。だから逆らうつもりはあまりありませんが、「解きやすい」とかそんなことばかり言っているから「教員というのは全く~~」なんて言われるんじゃないかな……。

 前に少し書きました。どこでもそうでしょうが、ローカルルールはあって、必要です。なければ様々なことをいちいち「これはどうしたらいいんだろうか」と考えて決めなければならないからです。「ここではこうすることになっているのだ」とみんなで理解していれば時間の無駄を省けます。でも行き過ぎはダメです。そうでなくても教員なんて世界が狭いと言われているのですから、「これで本当にいいんだろうか?」という視点はいつも持っていた方がいいでしょう。