いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

スペースマウンテンは何台走っているのか

東京ディズニーランドのアトラクション、スペースマウンテンの話です。狭くて暗いドームの中をよくもまあぶつからずに走り回っているもんだと感心しますが……全部でいったい、何台走っているんでしょうか。

スペースマウンテンのあの乗り物は2両編成です。この2両を1台と呼ぶことにしましょう。台数を数えるなら、特定の人間が乗った車両が出発して元の場所に戻り、乗っている人を入れ替えて再び出発するまでずーっと駅を見ていて、その間何台通り過ぎるか数えていればいいわけです。でも順番待ちで並んでいると1カ所でじっと止まって見ていられるわけでもなし、なかなか難しいです。そこで、計算で求めることにします。列について並んでいる間、何台も車両が出発するわけですが、その平均的な発車間隔を求めます。例えば1分で10台発車しているなら発車間隔は6秒です。この発車間隔をd秒とします(駅がふたつあるなら1分で合計何台か数えればOKです)。そして、自分が乗った車両が発車してから走って止まって自分が降り、再び新しい客を乗せて発車するまでの時間(要するに完全に1周するに要する時間)をT秒としましょう。さて、これでドーム内を走っている台数が分かります。

総台数をNとします。このとき、N=T/d が成立します。説明しましょう。ある瞬間から時間を計り始めます。もちろんこの瞬間、N台はコースのあちこち、バラバラです。このN台はどれもT秒経てば1回、スタートラインを横切ります。従って1秒で平均的にN/T台がスタートラインを横切ります。一方、d秒で1台がスタートするなら、1秒で平均的に1/d台がスタートします(例えば5秒で1台がスタートするなら1秒では0.2台がスタートしますよね)。もちろんこの2つの値、N/Tと1/dは等しいですからN/T=1/dです。よってN=T/dです。

実際にぼくが測ったところ、T=180秒、d=8秒でした。すると台数はT/d=180秒/8秒=22.5で、22.5台が走っているということになりました。結構多いんですね……。本当は何台なのか分かりませんので、誰かご存じでしたら教えていただけるとうれしいです!