●修正をかける
「修正する」ですよね。「ブレーキをかける」などのように、「『かける』って何なんだ?」と思う使い方もありますが、こちらは慣れているからなのか、違和感はありません。でも「修正をかける」は少なくとも教科書には書かれていない使い方でしょう……。
●共有する
教員も最近はこれを頻繁に使います。「xxの資料を共有します」みたいな感じです。特にPCで情報をやりとりするようになってから顕著です。スマホのアプリなどで「共有」というのがあり、何かのデータをメールやラインで送るときに使いますよね。これの影響? 確かに「共有」ではあるけれど、「送る」が適切だとしか思えません。最初の例では状況によって「送ります」とか「載せます」とか書くのが正しいでしょう。初めて教員の書いた文書で見たときはギョッとしました。気持ち悪いのでぼくは1回も使ったことがありません。
●データを飛ばす
Excelなどで、ワークシートのあるセルのデータを別のワークシートのセルで参照できるようにしてあるなどのとき、「このセルへデータを飛ばす」と言うことがあります。これも、PCを使った入試の作業中、初めて聞きました。そのときは意味が分からず「え?」と。やはり気持ち悪くてぼくは使えません。
●落とし込む
「基本設計が固まったので、明日からいよいよコード(プログラム)に落とし込む作業に入る」などと使います。「この計画を具体的な行動に落とし込む」とか。あまり気持ち悪くはないけれどぼくは使いません。
●データをファイルへ落とす
「ファイルへ保存する」でしょう。特に何かが落ちるわけでもないのだから。「『ダウン』ロード」あたりが出所ですかね……。でもダウンロードでないときでも使います。上位のどこかから下位のどこかへコピーするなど。たまに聞くのが「動画を落とす」。ネットの動画を手元のファイルに保存する、という意味。ダウンロードする、ですね。
●伏線を回収する
意味は分かりますが、違和感maxの言葉です。しかし対応する正しそうな言葉がなく、もう仕方ないのかも知れません。ジェミニは三島由紀夫が『豊饒の海(第二巻・奔馬)』で「伏線を開き始めたかのような」と使っている、と言っていますが、本当なのか確認できていません。伏線については前にも書いたことがあります。参照してください。
●フラグが立つ
「死亡フラグが立つ」などと使います。コミックス『北斗の拳』では、北斗七星の近くに「死兆星(しちょうせい)」なる星があり、これが見えた人間はその年の中に死ぬ、という設定があります。登場人物のレイは死兆星を(本人はそれと知らずに)見てしまいます。読者はここで「ああ、レイは死んでしまうんだ」と思うのです。死亡フラグが立った瞬間です。もともと、フラグというのは旗のこと(flag)。プログラミングでtrueかfalse(真か偽か)の値を取ることのできる変数を使います。ある時刻を過ぎたらフラグを立てる(変数の値をtrueにする)など、要するに特定の条件が成立したらフラグを立てるなどするのです。意味は分かります……。
こうしてみると、パソコン関係の言葉が多いですね。なぜ気持ち悪いんだろうか、と思います。ぼく自身が慣れていないというのがひとつの理由ではあるんでしょう。もうひとつは、「洒落(しゃれ)ている!」みたいな感覚で使っているのかなあ、と想像してしまうからです。