アニメをひと通り見終わったのでレビュー。『食戟のソーマ』です。前書いた記事はこれ。
定食屋「ゆきひら」の息子、幸平創真が父の考えで入学も卒業も難しい料理学校「遠月学園」に入学し、ライバルたちとの「食戟」(しょくげき。料理勝負)を通し、料理人として成長してゆきます。アニメは第1期~第5期があります。最後の第5期(多分これが「BLUE編」と言われているものらしい)では裏世界の料理人集団「真夜中の料理人(ノワール)」というのが出てきて、特にボスは少年漫画にありがちな特殊能力(?)みたいなのを使います。個人的には「いや、そういうのを見たいんじゃないんだけど……」という感じですが、そこまでは凄く面白かったですし、最後もその辺の違和感を忘れれば十分楽しめました。やっぱりコミックス買い直そう……。
全体を通して、特によかったエピソードをひとつ紹介します。遠月学園では「十傑」と呼ばれる生徒たち(第一席、第二席、……、第十席。生徒の中から選ばれる)がおり、年度毎にメンバーは入れ替わります。創真が1年生のとき、学園の合宿で講師として元第一席の四宮(しのみや)小次郎という先輩が呼ばれます。
↓ この人
彼はフランスで苦労して自分の店を開き、一流と言われています。しかしそれまでに相当辛い目に遭い、「自分の店のスタッフも信じない、信じるのは自分の実力だけ」と考えています。アニメでは、言っていることは正しいけれど冷たい人物として登場します。一方、創真と同じ学年の田所恵はトロく、学園では劣等生ということになっていますが、実はある種よいセンスの持ち主です。
↓ 田所さん
合宿で四宮先輩は田所さんに落第を言い渡します。その理由に納得のいかない創真は自分と田所さんの落第を賭け、四宮先輩に食戟を挑みます。カッコいい!! 双方が納得すればどんなことも食戟で片をつけられるのが学園のルールですが、田所さんがシェフ、創真はスーシェフ(副料理長)として勝負することになります。四宮先輩はフランスで頂点を極めた自分はこの先どうしたらよいのか迷っており、そうした中での食戟でした。田所さんは「技術的にはつたないけれど人の心打つ」料理を出し、四宮先輩も涙。四宮先輩はこれが新たな一歩を踏み出すきっかけになります。あとで店のスタッフは「合宿に行って以来、少し優しくなった」と言います。
一番響きました。こういうのを見ると「自分も頑張ろう!」という気になります。

