とある進学校、高校1年生の女子です。数学Ⅰの定期試験を返したときのこと。全員に返し終わり、「この問題は~」とか解説をしました。その間、列の先頭に座っていた子が何だか様子が変です。ずっと下を向いていました。「??」と思ってしばらく経ってからちょっとのぞき込んだら……泣いているのです!! 授業が終わってから聞いてみたら「勉強してきたのにあまり点を取れなくて悔しかった」と。
たかが定期試験、と思う人もいるかも知れませんが、ぼくは試験ができなくて泣いたことなどただの1回もありません。「ここの子たちは違う……」と思いました。泣くほど勉強してきたんですね。こういう勉強の仕方ならきっとそのうち数学だって何だってできるようになるでしょう。結局、人間の能力などたいした違いはありません。ガロアやガウスなら別ですが、大抵は普通の人間が大差ない能力で何とか勉強しているのです。そういうときに伸びるきっかけは何か。多分闘争心、劣等感、好奇心、……といったものなんだと思います。
学校、生徒によっては試験の結果などに全く執着しない子もいます。達観しているのかも知れないけれどまあ違うでしょう。要するに何でもいいんですね。これじゃあできるようになどなるはずないでしょ、という感じです。
最初の学校については前、クロスカントリーの話を書きました。
教員だけれどこちらが勉強になります。