呼び方はいろいろみたいですが「生活の記録」、「生活・学習記録」、「生活と学習の記録」、……といったものがあります。サイトを見るとあっちでもこっちでもやっているみたい。例えば生徒が毎日、何時に起床、何時から何時まで数学を勉強、部活、何時に晩ご飯、……などと表を埋めて、教員がチェックしてコメントします。初めて見たときには目を疑いました。ものには限度があります。幼稚園か……? いっそのこと「皆さん、お勉強してまちゅか?」とか幼児語で話すといいでしょう……。これについて、ぼくがあるとき進路指導主任に「幼稚すぎます。やめましょう」と言ったら「自分が主任をやっている間はやめられない」という答え。別の人から、この学校では過去、こういう書類、冊子を使って(もちろんそれだけではなく補習その他いろいろあったのでしょうが)進学実績が上がったというような話を聞きました。こうなると、効果があろうがなかろうが無意味だと思おうが、もうやめられないでしょう。やめたその年、たまたま何かの理由で進学実績がガクッと落ちたりしたらやめた人の責任を追及されるかも知れないからです! 主任の先生もそういう意味で言ったのかも知れません。……こういうのを「くだらない」と言うのです。でもこんなのを念入りにやる人間、やる学校が「面倒見がよい」という評価になるんでしょうね。
人間、そう単純なものではないということは分かっています。つまり、高校で教員が生活の記録を書かせたために、その類いの何かがないと自分で時間の管理もできなくなる、というわけでもないのかも知れません。しかし、こればっかりはやめた方がいいでしょう。幼稚です。こんなことに時間をかけるなら、教員はもっといいことを教えられるように勉強した方がいいと思います。時間の使い方がヘンなのです。
過保護です。とにかく何でもかんでも「ああしなさい、こうしなさい」。ぼくは教員が経験から「こういうのが面白かった」「こうしたらうまくいった、大失敗だった」など話すのは素晴らしいことだと思います。しかしそれが「勉強の計画を立てなさい。チェックします」となるともうやめた方がいいと思うのです。幼稚だからです。そういうことをやっている人って、自分がそうして管理される側になったときどう思うんでしょうか。「子どもじゃないよ。そんなことは自分でやる」と腹を立てるんじゃないかな……。そういう感覚すら忘れたかな?