円周率を有理数(分数)で近似してみます。円周率は無理数なのでした。有理数ではないのですから整数/整数の形には書けません。しかし円周率に近い有理数ならいくつもあるのです。
を示しましょう。
連分数の扱いに慣れていればいいんですが、ここでは基礎知識として次の式が正しいことを理解しておけば十分です。
右辺は1÷(1/x)だから、確かに正しい式ですよね! こんな式を連分数というのでした。
ここからは電卓とノートを用意して、一緒に計算してください。数学は、ガロアやガウスみたいな天才ならともかく、見ているだけではなかなか理解できません。手を動かさないとダメです。
この辺の話は『連分数のふしぎ 』(木村 俊一2012講談社ブルーバックス)にくわしく書いてあります。天才ラマヌジャンが発見した式、
の説明もあります。どうしたら示せるのか見当すらつかないこの式が、連分数を用いてここで紹介したような計算をすれば示せるのです。この本には他にも閏年の仕組みを連分数を使って解明するなど、楽しい話題が満載です! お勧めです。