いぬおさんのおもしろ数学実験室

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落ち穂拾い(3)アイスを食べると寒くなるのはなぜ? 弁護士法第1条

①アイスを食べると寒くなるのはなぜ?

 当たり前ですか? ぼくは(集中して考えていたわけではないですが、なんとなくぼんやりと)2年くらい「どうしてだろう?」と思っていました。アイスを食べると口の中、胃へと入ってアイスは溶けます。その際に体にあった熱量が使われます。だから寒くなるのですよね。しかし、待てよ……。その熱量、別に体の外へ出たわけではありません。胃袋の中とは言え、体の中にあることは間違いないのです。液体になって体に吸収されます。それなのに寒い。何だかおかしくないですか?

 分かっている人は分かっているでしょう、アイスに移った熱量はアイスを溶かします。液体になりますが、もうその分の熱量はその液体の外には出られないのですね。体に吸収されても、アイスが液体になるために使われて愛す側に移った熱量は、その液体が体のあちこちにバラバラに吸収されてもその液体から出てこられないのです。出てくるということはその液体が氷になるということです。体をまた温めるには氷になるときに出てくる熱量が必要です。……とまあこんなことろ。

②弁護士法第1条、知っていますか?

 弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。

です。第1条と言うからにはもちろん弁護士法の一番最初に書いてあるのでしょう。かっこいい!! 「社会正義を実現」と高らかに謳っています。こんなすごい職業があるんですね……。

 でも「おお、かっこいい」と感心だけしていてはいけません。ぼくらは生徒にいわゆる職業教育もするのです。多分大抵の教員は、この法律の内容どころか存在すら知りません(知っている人、いたらゴメンナサイ)。いいのかね……?? 「職業教育」とか調子のいいこと言って、こんな大事なこと(大事そうに見えること)も知らずに弁護士というのはこういう職業、なんて説明するんですよね。あ、ぼくもたまたま知っていただけです……。弁護士の書いたエッセイ、弁護士が主人公のドラマで偶然知ったのです。

 そんなことは知っていても知らなくても職業教育とは関係ない、と言う人もいるでしょう。そうかも。また、看護師にも「看護師法」(?)みたいなのがあるんでしょうし、そこには使命が書いてあるのかも知れません。職業は何万種類もあります。要するに、生徒に十分に説明することなど土台無理、ということです。しかしぼくは「無理だし仕方ないからそれでよし、としてはまずいんじゃないの……?」と思います。

 薄っぺらな「職業教育」(職業一覧を見せたり)みたいなのではなく、もう少しなにかあるんじゃないかな、と思うのです。前、ヘッドハンターについて書きました。 

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これと同じようなことなのです。職業としての弁護士を考えるとき、さっきの弁護士法みたいなものは知っておかないといけないと思います。「法律なんて形式的だ」という見方もあるでしょうが、短い文章に弁護士という職業の本質を詰め込んであるということを忘れてはいけません。また現実にどんな仕事をするのか。単純に「正義の味方」というわけでもないことはドラマでも見れば分かります。そのうち書きますが、『リーガル・ハイ』では堺雅人が金に汚い、エキセントリックな弁護士、古美門研介(こみかどけんすけ)を演じます。「真実」、「正義」なんて言ってもそんな単純なものではない、と理解できるドラマです。

 学校ではこういう職業教育ってできないのかな、と思います.……。