いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

人間の体が細胞分裂できれいに作られるのはなぜ?

 気になること2つ、書きます。どうなっているんだろう、みんな気にしていないのかな、とよく考えています。

 ひとつ目。人間はうまくできていて、受精卵が細胞分裂して頭が作られ、胸が作られ、腕が作られ、手が作られ、指が作られ、……となります。指がちゃんと指になるには指と指の間の細胞がなくならなければなりません。それにはアポトーシス(細胞の自殺)という働きが関わっているそうです。心臓も心臓になるにはしかるべきところに弁ができ、心室が作られる必要があります。どうしてそんなにうまくいくのか、分かりません。一番不思議なのは、人間の体の中で起こっていることはコントロールしている主体(DNAか?)には見えないのに……ということです。人間の体の中は灯りがあるわけでもなく、言わば真っ暗です。明るくして見ていたってできそうもないことをどうして真っ暗の中でできるのか。相当難しそうです。だって、考えてみてください。目をつぶって材料をいくつも与えられて心臓をきれいに作るのです。例えば「濃度勾配」というのがあります。ある物質の濃度がこの辺では高く、あっちでは低い、となるとそれは「ここはどこ」という情報です。これに類する仕組みが他にもたくさんあればぼくたちが目の前で何かを作るのに近いことができるのかも知れません。解明されているのでしょうか。

 あとひとつ、こちらは少し気楽です。今では電卓が普及して、100均でも買えます。50年近く前にカシオから12800円で6桁の電卓が売り出されましたが、その後の技術の発達には目を見張るばかりです。スマホにもついているし、もはやどんな計算だって何の不安もなく自由自在……と思うかも知れません。でも決してそうではありません。計算できるのはせいぜい10桁まで。これを例えば17桁まで計算しようとするといきなり難しくなります。1349÷1728を計算して小数第17位を求めてみてください。もちろん電卓で。頭を使って、途中の計算結果をメモしたりしながら、ということになるでしょう。プログラミング言語で、好きな桁まで計算できる仕組みを最初から持っているものもありますが、そうでなければ自分で何か工夫をしなければなりません。要するに10桁くらいまではまあ一応自由に計算しているけれど、その先は急に難しくなるのです。特に困らない人の方が圧倒的に多いからなのか、ぼくはそういう訴えを聞いたことがありません。みんな気づいていないのかも知れませんし、気にしてないだけなのかも知れませんが。

 以上、気になっていてなかなか頭を離れない問題を書きました!