いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

『「ハッピーな部活」のつくり方』紹介

 最近は中学、高校での部活のあり方について議論されるようになってきています。先生たちは必ずしも経験のある部活の顧問になれるわけではありません。卓球部に卓球の経験が全くない教員が配置されることだってたくさんあります。それは仕方ないとしても、例えば公立高校の場合「勤務時間以降(17:00くらい以降)の部活動は教員のボランティア」という見方がされています。通常、大人一人を2時間拘束すれば千円やそこらでは済みません。それを「ボランティア」って……。手当を出そうにも財源が必要ですから、今まで「ボランティア」だったものはそう簡単には変えることはできないでしょう。これ、もうシステムとして破綻しているということです。単に教員の善意で支えられているのです。

 部活って生徒も教員も「当たり前」に思っているかも知れないけれどそもそも何なのか。学校の中での位置づけとか目的とか。部活動の強制や、やめたいという生徒をやめさせない先生、先生側の負担の問題など、部活に関係する様々なことが書いてあります。これを読んだからといって、いきなり先生が楽になる……わけではありません。しかし部活動に関わっている教育関係者は、読めば理論的な背景などが分かり、気持ちの面では何となくスッキリするかも知れません。生徒も部活動に関してはほとんど友人や先輩、顧問の言うこと以外は知らないでしょうから、見方が変わるかも知れません。