いぬおさんのおもしろ数学実験室

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フェルマーの極値の求め方

 フェルマーは関数の極値の求め方を知っていたようです。「フェルマーの最終定理」で有名なあのフェルマーです。フェルマーは17世紀のアマチュア数学者です。彼は「3以上の整数nに対し、x^{n}+y^{n} = z^{n} を満たす整数x、y、zは存在しない」と予想しました。そして、「この定理に関して真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる」とディオファントスの『算術』の余白に書き込みます。フェルマーのこの予想は、イギリスのワイルズが1995年に証明するまで数学者たちを悩ませました。野崎昭弘先生の著書にありましたが、大学の数学の試験(入試ではなく学期中の試験)の証明問題に対して、「私はこの定理に関して真に驚くべき証明を見つけたが、この答案用紙はそれを書くには狭すぎる」と答えた学生がいたとか。センスあるなあ……。

 さて、極値です。ぼくたちは y = x^{2} + 6x - 1 なら y’=2x+6=0 とおいて x=-3 で極値をとる、と求めますよね。フェルマーの時代には導関数という考え方はありませんでした。彼は極値を与えるxをx=pとし、このときのyと、x=p+s(sは非常に小さい数)のときのyの値は等しいだろう、と考えたのだそうです。式で書けば p^{2} + 6p - 1 = (p + s)^{2} + 6(p + s) - 1です。展開して整理すると  2ps + s^{2} + 6s = 0を得ます。両辺をsで割って2p+s+6=0。sは非常に小さな数ですから無視すれば2p+6=0、よってp=-3。極値をx=-3で取る、と分かるわけです。現代のぼくたちから見れば相当危なっかしい議論に見えますが(ホントに正しいのか疑問、という意味)、結果は正しかった。微分の始まりみたいなものです。

 すみません、フェルマーのこの議論、少し前に何かで読んで覚えていたのですが、それが何だったのか分かりません。