いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

写真でコーナーの検出

コーナーの判定をやってみました。

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ぼくたちは図Aを見て、どこがコーナーなのかすぐに分かります。しかしそれがコンピュータには難しい。考えてみればぼくたちはそもそも「コーナー」(尖ったところ、角(かど))とは何か、きちんと定義できません。家みたいなもっとずっと複雑な立体もあるし、パソコンに「こういう点をコーナーと言うのだ」と教えられないのです。子どもに「コーナーって何?」と徹底的に突っ込まれたことを想像してください。答えに窮するはずです。ここではHarrisのコーナー検出という方法を使ってみました。もとの立体Aと、コーナーにコンピュータが印をつけたBを見てください。おお、確かにコーナーがマークされてる!!!

 「こんなことをやって何になるんだ……?」と思いますよね。撮影の角度を変えた数枚の写真から立体を復元できますが、それには複数の写真でどことどこが対応するのか分かっている必要があります(下の写真では、PとQが対応するコーナーです)。

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まず2枚の写真それぞれでコーナーを見つけ、続いてどのコーナーがどのコーナーに対応するのか判断し、しかる後に立体を復元する……という手順なのです。

 手順のどこでもフルに使われるのが数学。最近のカメラも顔を認識して枠で囲ったりしていますよね。この辺の技術は画像認識、顔認識と呼ばれますが、数学なしには成立しません。少し時間ができたのでそろそろ、勉強したことを忘れないようにブログにまとめて、立体の復元の実験をしてみたいと考えています。

 理屈は分かったつもりでも、実際にプログラムを書いて実験する段階になるとあちこちで(しかし重要な点だったりする……)理解があやふやだったことが分かります。ぼくは取っていませんでしたが、大学で実験の授業がありました。自分の手でいろいろ触って計算して、……というのはやはり大事なんだな、と感じた次第……。