いぬおさんのおもしろ数学実験室

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『一般相対性理論を一歩一歩数式で理解する』紹介

 少し休みも取れて、何を勉強しようかな、と古い本をいろいろ見ています。面白かったのですが忙しくて途中でやめてそのままの本もあります。これです。

一般相対性理論を一歩一歩数式で理解する

一般相対性理論を一歩一歩数式で理解する

 

一般相対性理論を勉強するにはリーマン幾何学テンソルがたくさん出てきます)が必要です。ぼくは最初に矢野健太郎先生の本で勉強しました。

リーマン幾何学入門(数学ライブラリー)

リーマン幾何学入門(数学ライブラリー)

 

少なくとも半分までは分かりやすいと思いましたし、多分名著なのだと思います。そこまでで共変微分とかベクトルの平行移動とか、一応理解できるはずです。その上で物理の本に進めばいいかな、と思いました。ただ、座標変換の基底を使った説明が一切ありません。それで完結しているのだからよいとも言えますが、他の本を読もうとしたときに困ることがあります。特に物理っぽい本だとほぼ必ず基底を使って説明している印象です。←このコメントがちゃんとした内容なのか、専門外ですし分かりません。「印象」です。

 今回紹介している本は、著者は専門が数学の方です。「こんなの、分かってるでしょ」という感じでなく、丁寧に説明してくれています(基底もしっかり出てきます)。なので、700ページ近い本になっており、持ち歩くのはやや辛いです。冬休みはこれを読もうかな……。類書の「一般相対性理論を××する」といったものをいくつか持っていますが、どれもぼくには難しいです。専門が物理でないということもあるのでしょうが、説明が曖昧すぎて(ゴメンナサイ、これもぼくの印象です。賢い人が読めば違うのだと思います)ついて行けません。

 「一般相対性理論」と言うと独特で、「あー、勉強してるなあ」という感じです。高校生の頃から講談社ブルーバックス(自然科学の啓蒙書のシリーズ)は読んでいたので何となく、どんなものなのかは知っていました。憧れみたいなものがあります。手の届きそうなところにあるのですし、勉強しない手はありません。

 目次は次の通りです。想像をかき立てられます!

第 1 章 数学の準備
第 2 章 物理の準備
第 3 章 テンソルと直線座標のテンソル
第 4 章 特殊相対性理論
第 5 章 曲線座標のテンソル
第 6 章 曲率
第 7 章 一般相対性理論

 

 専門書は、難しくて読めない部分が出てくることが多いです。相談できる人が近くにいればいいけれど、そうでないとなかなか厳しい……。他の本の説明を見ても、例えば数学だと本によって用語の定義が違っていることなど日常茶飯事。論理構成が違っていたり(この定理からあの定理が導かれる、その順が逆になっているとか)、参考にならないケースも少なくありません。とにかく自分の中で目標の定理や方程式まで、他人に説明できる程度にきちんと理解できればいいんですが。