いぬおさんのおもしろ数学実験室

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「3角関数」と書いてはいけないのか

 今まで、授業では「3角比」、「3角関数」と書いてきました。10年くらい前でしょうか、上(エラーイ人たち)に出す書類に「3角関数」と書いたら「漢字で書いてください」と言われました。くだらない話だと思ったのでさんざん抵抗しましたが、疲れて結局漢字に。こんなもの、好きにさせてくれよ……。

 そもそも「三角関数」なんて多分「trigonometric function」の和訳でしょう。「3」でも「三」でも、どっちだってよかったはずなのでは? それをなぜ「三」に拘るのか。教科書を見ると……おおっ、確かに「三角関数」。そう言えばぼくが教育実習生だったときにも同じようなことがありました。

 実習の授業で黒板に「3角形」と書いたら「三角形が正しい」と指導教官に注意されました。そういうのはいいから、もっといいこと教えなさいよ……。もちろんぼくは抵抗しました。「じゃあ先生は『ごかくけい』をどう書くんですか?」と聞いたら「五角形」。「じゃあ『はちかくけい』は?」「八角形」。「『じゅうにかくけい』は?」「十二角形」。「それなら『ひゃくにじゅうはちかくけい』は?」「それは『128角形』かな」。一貫してないじゃないか!? 「百二十八角形」と書きなさいよ。それに「三角形」が正しいという人は定理「n角形の内角の和は(n-2)×180°」でnに何を代入するんでしょうか。「n=三」とか「n=五」とかですよね? 表現が漢数字かアラビア数字かというだけのことですし、漢数字だって主張している内容は正しいですから、これでOKです。「n=三」と一生書いているといいでしょう。

 

 もっと面白い話を(できるように勉強)した方がよいのではないですか?