いぬおさんのおもしろ数学実験室

おいしい紅茶でも飲みながら数学、物理、工学、プログラミング、そして読書を楽しみましょう

複素数の和の定義の前に和を考えてる……

近い話は前に書いたのですが、まあいいでしょう……。www.omoshiro-suugaku.com 教科書の複素数の導入はだいたい以下のような感じです。 を満たす特別の「数」i を考え、これを虚数単位と呼びます。この i を使った新しい「数」、a + bi を複素数と言うことに…

インタプリタを作る(4)字句解析とは何か

コロナ騒ぎもどうにか収まりつつあり、世の中が動き出しました。図書館も机は使えなくなっていて行っても勉強できず落ち着きませんが、本は借りられます。仕事も再開。この3ヶ月、それなりに勉強はしたけれど刺激がないのが辛かったです。学生はみんなかわい…

べき級数まとめ(1)収束半径

こんなのをべき級数というのでした。 これはeのx乗をマクローリン展開したものです。収束など細かなことを言わず形式的にこの式を導くだけなら高校3年の知識があれば十分です。元気な先生は「こんなのが成立する!」と教えているかも知れません。もちろん…

三角関数の極限値の求め方の中の循環論法について

三角関数の導関数の話をするとき、最初に出てくる極限値があります。次です。 x>0と考えれば十分です(x<0のときはx=ーtとおけばt>0となるので)。 図で、△OBD<扇形OBD<△OBA が成り立つので面積の公式から が成立です。ここでx→0とすればはさみ…

実数全体のうち、きちんと定義できる実数はどのくらいあるか

自然数全体の集合N、実数全体の集合Rはどちらも無限集合です。しかし同じ「無限」であっても程度があり、NよりもRの方が言わば「たくさんの無限」なのだ、という話を書きました。 数学の言葉では「Rの濃度はNの濃度より大きい」と表現します。 www.omoshiro-…